「一言で言って面白い。」ゲット・アウト よしこさんの映画レビュー(感想・評価)
一言で言って面白い。
まず最初に思ったのは、主人公の俳優さんの演技がうまいです。
字幕ではなく吹き替えで見てても表情遣いがうまいのがわかります。
顔だけであそこまで感情を伝えれるんだなと思いました。
白人さんの家族に、黒人さんが催眠術をかけられて、洗脳されて、脳を入れ替えられてしまうお話でした。
非現実に思えて現実にありそうな話だったので、すごく吸い込まれるように見入ってしまいました。
品定めのためのパーティが行われ、無言のビンゴゲームのような形で落札者が決められて、黒人さんの脳に自分の脳を埋め込む。
人種差別のようで、そうじゃないようで、黒人さんへの憧れがある方、黒人さんの生き方を知りたい方、願望、いろんな感情が入り混じった形で、みんなが黒人さんになろうとしています。
最初はホラー映画よりもポップな音楽が流れていて、冒頭で、仮面をかぶった男に、黒人さんが拉致されていました。
最後にわかったのは、それは黒人さんの脳に自分の脳を入れた家族のお爺さん。
この儀式を作った方でした。
奴隷のように使われているのかと思われた、雇われの男性と女性の黒人さんは、実のおじいさんとおばあさんでした。
部屋の箱からいろんな黒人さんの写真が出てきたときは、うわーーって声が出ました。
ラストで、友人の警察官の友達が来た時はホッとしました。
こんなことがあったにもかかわらず騙して来ていた彼女の首を絞めるのをやめて、悲しい顔をして主人公は彼女のことを本当に愛してたんだなと思いました。
もしかしたら彼女も催眠術にかけられていたんじゃないか、誰にも真相はわかりません。
自分で自分を撃ち殺した、おじいさんに乗っとられた彼は、どんな気持ちだったのでしょう。
おばさまの白人女性と一緒になった黒人の彼がフラッシュの後、主人公に出て行け!!!ここから出て行け!!は、ここにいてはダメだ!出て行けって意味だったんですね、助けたかったんですね。
ホラーとはまた違うホラー映画でした。
サスペンスに近いけど、人の怖さを感じるホラーといっところでしょうか。
冒頭で仮面をかぶって黒人さんの首を締めて誘拐したのは、弟さんだったんですね。
今思えば、首をしめようとしたのよってセリフが冒頭へのヒントへつながっていましたね。
見終えて気づきました。
そして、冒頭の黒人さんがあの白人おばさまの相手になっていたんですね。
ヒゲも髪型も全然違くて、別人ですね!!