「伏線=フック=トリガー」ゲット・アウト いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
伏線=フック=トリガー
始めにどなたか、『SUNKEN PLACE』の字幕、どう書いてあったか憶えていたら教えて下さい。なかなか上手い日本語訳だった筈だったのですが、すっかり失念です(泣
業務連絡はそこそこに、今作品、なかなか人を喰ったような構図になっているところが絶妙である。ホラーのイメージで予告をし、黒人差別を匂わせて、結局、或る意味黒人賛美だからこその脳移植によるブラックジャックなブラックジョークにオチを付けた、結局ホラー映画ってことで、どんどんストーリー展開が転がってゆく。いくつか、伏線が張られるのだが、実は自分自身そんなに回収ができず、鑑賞後のネットでのネタバレサイトで気付いたくらいだ。それ位、今作品、ちょっと難しい、頭の回転の速い人向の内容なのではと思う。説明してくれれば簡単だし、すぐ理解出来る答なので、無理やりこじつけた伏線ではないのが又、頭脳ゲームを連想させる運びである。只、細部は一寸強引なシーンや演出(あの状況で、フラッシュを焚くことをするとか、色々な男を誘拐できるのかとかetc::.
)は、計算されたシークエンスなだけにぼやけてしまった感が感じられる。
とはいえ、役者陣、とりわけブラックの人達の演技はしなやかさを通り越し、それこそパンサー的な動きを感じざるを得ない。
だからこそ、恋人役の白人女性のサイコパス感をもっと演出できたらなぁと悔やまれる。
既に米国で発売されてるDVDには、バッドエンドのカットが収録されてるそうですよ。
でも、一旦のグッドエンドは見せられてますが、事件発覚後のクリスが巻き込まれるであろう困難を思うと、今もそこにあるレイシズムの恐ろしさがひしひしと感じられますよね〜