「怖いけど観ちゃうのが、サプライズスリラー。」ゲット・アウト ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
怖いけど観ちゃうのが、サプライズスリラー。
ちょっと、期待しすぎちゃったかもしれません(笑)
サプライズに身構えすぎて、予想よりあっさりとした終わり方だったという印象が正直なところ。
以前観た『ゴーン・ガール』のような衝撃が欲しいと思ってしまったのも原因の1つでしょうか。
なんの情報も得ずに、まっさらな状態で観ればよかったと後悔しました。
サプライズの部分の除けば、内容はとても面白いです。
始まりから付きまとう「気持ち悪さ」に、体も心も満たされ続けました。
何かがおかしい?
それが何かはわかりませんが、何かとてつもない恐怖がそばに寄り添い続けているような感覚です。
親切な人々の笑顔の奥にあるものを必死に探す主人公ですが、空をつかむような虚無感ばかりが残り続けます。
不快感を抱く中、みんな親切なのだから、気にせず振る舞い続けようとする主人公。
そうして、自分の気持ちを誤魔化してしまったばっかりに、後半で一気に彼に不幸が待ち受けます!
優しい人々が一変する、衝撃の結末に目は釘付けになりました。
逃れようとすればするほど抗えない恐怖。
それは、お化けの怖さではありません。
人間が持っている欲望、本能の恐ろしさといった感じです。
この世の中で本当に怖いのは、お化けではなく人なのかもしれません。
怖いけど面白い、そして誰もがきっと騙される、そんな不可思議な世界を体感しました。
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