「「老い」は誰しもとはいえ。。。」北の桜守 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
「老い」は誰しもとはいえ。。。
吉永小百合120本目の出演映画。年代的には彼女より相当若い滝田洋二郎監督作品。
「北の零年」(行定勲監督)「北のカナリアたち」(阪本順治監督)に続く「北の三部作」とくくるらしいが、それなら那須真知子の名前をフィーチャーすべきではないか。
これはまったくの個人的な意見であるが、吉永小百合にはいつも凛としていてほしい。年齢的には認知症が出てきてもおかしくはないとは思うが、吉永小百合に「老い」は似合わない。
てつ(吉永小百合)の行動が少しおかしくなり、修二郎(堺雅人)の妻 真理(篠原涼子)が病院で診てもらったら、と提案すると修二郎が「失礼なことを言うな」と叱るシーンがある。
1971年の設定なのでそれが当たり前の反応だとは思うが、少し気になった。
物語の進行につれて、時々舞台で表現するところがある。これは微妙なさじ加減で、もっと若い役者が中心の話なら、斬新、ということでかたづくと思うが、この構えのしっかりした映画でされると、戸惑いが大きい。僕は嫌いではないが。
キテレツな映画といってもいいと思うが、「吉永小百合主演」と「滝田洋二郎の斬新」は本来相入れないものだと思う。
吉永小百合は日々鍛えていると思うが、よく走り、よく泳ぎと、かなり過酷な撮影を乗り切ったようで、その女優魂には頭が下がる。
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