アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲のレビュー・感想・評価
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観る者をを悩ませる困ったチャレンジ精神!
前作『アイアン・スカイ』は、「月の裏に潜んでいたナチスが地球に攻めてくる!」という「ムー」系のトンデモ都市伝説を描いたコメディだが、蓋を開けてみたら大方の人が想像していた路線とはちょっと違っていてた。バカバカしいコメディであることは間違いないのだが、まさか現代批判に満ちた風刺コメディだとは思いも寄らなかったのだ。
そして前作からずいぶん間を置いて生まれた続編は、なんとジュール・ベルヌが描いた「地底旅行(『センター・オブ・ジ・アース』のタイトルの映画化作品も)」をモチーフに、地底に潜み、恐竜軍団を操るナチス+古今の独裁者たちと戦うという、さらに荒唐無稽な内容。この設定だけを取り出すと石川賢の「ゲッターロボ」とほとんど変わらないし、リアリティのラインもだいたい同じ。監督自身、「インディ・ジョーンズ」シリーズや「ロマンシング・ストーン」をイメージしていたという。
その飛躍の精神は大いに買いたいし、前作のエンドロールに謎をさらに推し進めた、次作への布石も気になる。ただ、今回はスベってるんだよなあ、ギャグも風刺も。笑えないけど、嫌いになれない。でも時間をムダにしたと感じる人もいるでしょう。とりあえず自分は観ますよ、続編があれば。
全編から滲み出るEU的センス
前作「アイアン・スカイ」では月面に雌伏するナチス、というワンアイデアで気軽に観られるB級SFおバカコメディとしてカルト人気を獲得。
「そういうの嫌いじゃないよ!」という懐の深~い人たちのハートをグッと掴み、知る人ぞ知る酢昆布みたいな味わいの映画としてその幕を閉じた…ハズだった。
それが大作並みの制作費を投入し、まさかの続編。プロデューサーも監督も正気なんだろうか?
またしてもB級おバカSFなんだろうな、と思いながら観てみたけど、意外や意外、SFとしてもコメディとしても完全に一皮剥けている!
気軽に観られるコメディから、知識と問題意識を問われる社会派映画へ。とか言ったらさすがに言い過ぎてるきらいがあるな。設定自体は相変わらず荒唐無稽だから安心だ(何が?)。
製作費のほとんどはSFパートのCGに振られている。そのお陰で大作SFと比べても遜色ない出来栄え。
じゃあ何が「アイアン・スカイ」らしいか、と言えば徹底的なヨーロッパ目線の世界観と皮肉。これに尽きる。
冒頭、いずことも知れぬ小部屋で明らかにプーチン大統領くさい人物が世界地図を切り貼りしている。地球が様変わりしても尽きない領土拡大への飽くなき野心。
小学生が考えるような方法で周辺国をロシアに組み込んでいたかと思えば、急にコサックダンスを踊り出すんだから手に負えない。
なにこれ、メチャメチャ面白いじゃん!
プーチンがどこにいるのかは、そのうち判明するのでご安心を。
GAFAの勢力拡大に懸念を示すEUらしく、胡散臭い新興宗教はリンゴのマークでお馴染みの世界的IT企業そのもの。
しかもユーザーがなんとな~く不満に思ってる部分を容赦なくあげつらってくるし、ソフトパワーがどんなに強くてもWifiのパスを変えられたら太刀打ちできない所とか、忍び笑いが漏れる漏れる。
ガラスの扉が砕け散るシーンをスローモーションでカッコ良く見せてくるけど、あれってiPhoneの画面が粉砕されちゃう恐怖も表現してるよね。無駄に面白いよね。
地球から飛来した「難民」を「余裕がないから受け入れられない」と突っぱねる様子なんかモロだし、突っぱねてるレナーテはドイツ人の女性首長という事で、全然似てないけど「あの人」を思い出しちゃって「それが本音だろ!」という製作側の底意地の悪いツッコミにまた笑っちゃう。
最後の晩餐モチーフシーンでは、列席の名だたる独裁者・権力者・テロリストたちを前作から続投のアメリカ大統領が評価して回る。
それも、「何でお前が偉そうに言ってんの?」感がすごくて、ヨーロッパ目線で見たアメリカの空回りが滑稽なんだけど、列席のうち3人がアメリカ人という偏りが逆に自虐的でもあるし。
旦那的にはザッカーバーグへの「フェイスブックによって人類を愚かにした功績」が皮肉すぎてツボだったみたいで、もうどこからどんな風刺が飛び出すか、片時も目が離せないね。
あ、フィンランド製作なので超マイナーなりにもフィンランドの大統領も晩餐に参加してるよ!
完全にEU内輪ネタ、もっと言うとフィンランドから見た世界ネタなので、世界史や世界情勢に詳しい方が格段に面白い。
子どもでも楽しめる酢昆布から、大人のおつまみあん肝ポン酢になったような続編だった。
あくまでも「酒の肴」だから、メインディッシュになり得ないところもよ~く似てる。私はこっちの方が好みかな。
SFドタバタ・コメディー
フィンランド・ドイツ・ベルギーの合作という異例な作品で、前作から30年後の設定のSF作品の続編。しかし、どういう意図でこの作品を作ったのかはよく分からないが、おふざけいっぱいのSFコメディーとして仕上げている。
基本は、人類が自引き起こした核戦争によって、壊滅した地球を逃れた数少ない人類を救済するというよくあるSFストーリー。そこに、『ロスト・ワールド』や『センター・オブ・ジ・アース』を盛り込んだような内容。
物語は、初のアメリカ女性大統領が核戦争を引き起こし、荒廃した地球を棄て、生き残った人類は、月の裏側の月面基地で生き延びているところから始まる。しかし、そこのエネルギーや食糧も底をつき始め、第2の地球を求めて旅立つために、地球の深部に広がるというロスト・ワールドにあるとされる、エイリアンが持ちこんだエネルギー源を求め、アドベンチャーを繰り広げる。
登場人物の中には、歴史を騒がせた史実上の人物である、ヒットラー、サッチャー、ビンラディン、キリスト、チンギスハン、スティーブ・ジョブズ等が、実はエイリアンだったという奇妙な設定で登場。互いを罵り合うシーンは、あまりに間抜けな構図で、ユーモアや風刺を交えているのだろうが、笑えないシーンだった。
それでも、宇宙空間や未開の地であるロスト・ワールドの描き方は、CGを駆使して作り込まれていたが、所詮はB級の内容。90分程度の短い作品で、他に観る者が無くて暇つぶしには、よいかもしれない。
一つでもニヤッとできれば
2回は見ないけどドタバタめちゃくちゃ映画で、どれかのシーンでニヤッとできれば収穫ありと思います。明日には忘れそうなストーリーでした。何でもありだからこその面白さに乗れるかどうか
弱すぎるぞ、ヒトラー
予告では恐竜に股がるヒトラーが存在感を放っていたのに、本編を観るとあまりにもあっけない。
蛇足だが、このような終わり方をするたら続編はいずれ出来ると思う。
次はスターリンが出てきそうな気がします。
真面目に作ったおバカな映画
月の裏側にナチスの基地があり、ヒトラーが反撃を企んでいた、なんてトンデモ設定が面白かった前作、好評だったせいか続篇が作られた。
地球は滅亡、少数の地球人が月の裏側に作られていた基地で生き延びていた。
地球は空洞になっており、内側では・・・。
次の伏線なのかロシア人が登場する。
前作はとても面白かったのに
これはアイアンスカイの名を借りた別物だ
平成仮面ライダーみたいなものだ
今回はヒトラーじゃなくてもいいんじゃないか
スターウォーズやジェラシックパークに影響を受けたC級映画
前作のヒットで前作より豊富な資金で製作されたんだろう
日本とは桁違いの大金をかけて駄作をつくるのはアメリカだけだと思っていたがヨーロッパの映画人にも豪快な馬鹿がいたとは驚き
なすびを美形にしたような主人公が全く魅力的じゃないのも致命的だ
政治ネタや携帯ネタはクスリどころか苦笑いも浮かばなかった
これがグローバルだよ日本人も理解しなきゃと青木玉川が上から目線で放言したとしても全く共感できない
そこそこ名が知れた演技力が高い日本の役者が数人出ていればまだ楽しめたが
100点満点のテストなら40点未満で赤点追試間違いない
前作よりも
ストーリーは、ハチャメチャだった前作よりも観やすいけど、その分小さくまとまった印象。
ジンギスハン、ザッカーバーグ、ジョブズ、サッチャー、そしてヒトラーと、歴代の“独裁者”たちが実は――という設定はありがちだけど心躍る……んだけど、ほぼ、ストーリーに絡まない出オチで終わってるのがもったいないかな。
喜々として小さな笑いを取りに行くバカ映画には違いないんだけど、何気に伏線や回収を上手いことやってるんだよなーw
ユリア・ディーチェが…
メイクであんな婆ちゃんにならんでもええやろ?
ラストは若返るから美人に戻るんやけど、7年と言う現実的な時間が経っていた。しかし使い途があれだけって…と前作のヒロインの扱いにやや不満ありでした。
今作のヒロインはオビ(レナーテの娘)…飛び抜けた美人じゃないから、きっとレナーテ(ユリア・ディーチェ)がもっと活躍するんじゃないか?と思っていたが違うかった。
B級っぽい抜けた感じのヒロインで、彼氏と言ってたマッチョがホモとか、コメディに振り切ってる。
トカゲの人々も中々に食欲旺盛でバクバクモリモリ人間食べたりしますが、グロさはありません。
前作を引き継いだ部分もありますが、もはや「月からナチスが攻めてくる」は関係ないので、そこらへんに興味があった方は「こんな二作目は…」みたいな気分になるかも。
コメディタッチの作品としては、普通に観られる作品です。大笑いするかはそのは人次第でしょう。
面白いB級コメディー映画❗
星🌟🌟🌟🌟はっきり言ってB級映画だけどちゃんとツボは押さえていて意外と面白かったです❗月面ナチスってなに?など荒を探せばたくさんありますが面白かったらそれで良いような気がしました❗また続編観てみたいです❗
ぐぬぬ
続編である事を全く知らずに鑑賞。
全編に渡るブラックジョークは冴えまくってて笑えましたが、作品としてはポンコツとしか言いようが無い。
酒のツマミにオススメ。ビール片手にこれ観たら、楽しいだろうなぁ…。
映画愛の伝わってくる愛しいバカ映画
前作から時は過ぎ、核の冬を迎えた地球を脱出して旧ナチスの月面基地に避難している地球人。
しかし月面基地は資源が尽きつつあり、また、「ジョブズ教」なるカルト宗教が幅を利かせてきて近い将来基地が壊滅するのは自明。
そしてさらに前作ボスは生きており・・・しかもヒトラーの弟だった!
かつて世界の局面を変えてきた歴史上の偉人・政治家たちは軒並みヒトラーの配下でした!
という設定。
定番のヒトラーのほかビンラディンやローマ法王、カリギュラなどのほか、マーガレットサッチャーやザッカーバーグやジョブズまで!
(ここら辺の設定はおもしろかったのにあまりストーリーに深く関わってこなかったが残念)
ゲッターロボの恐竜帝国編よろしく、空洞となっている地球内部に隠れ住む爬虫類人間。
ヒトラーが守るこの帝国から、エネルギーを奪って無事月面へ帰ることができるのか!?
果たして人類の未来は!!
みたいな感じ。
B級感満載のありふれた筋ではなるが、随所で見られるバカバカしさと、過去名作映画オマージュをした画面構成からは作り手の映画愛がビンビンに伝わってきます!
続編も楽しみです!
スティーブ・ジョブズ教
「MacとWindowsのどっちが良いか?」は『宗教戦争』って言われてたから、スティーブ・ジョブズ教はまあ合ってんだよね。
そこに「確かに!」「言ってた!」っていう教義をを入れてきてて、その辺を面白いと思うかどうかだね。
主人公の人は《トゥーム・レイダー》のアンジェリーナ・ジョリーをパクってるのかな。格闘する男の人も何かを踏まえてるのかと思ったけど解らなかった。
スター・ウォーズやレイダースのパクリもあって、そういうのが楽しいと楽しいかな。
絵と音楽がカッコいい、内容は酷いけど…
映像はカッコいいし、音楽もかなりいいけど、話や展開があまりに酷くて、笑えそうなところも、なんか…笑いたくない、そんな複雑怪奇な映画。
前作を見て興味を持って見に来たけれど、予習として見返したファーストがそれほど面白くなくて、続編のこれに不安を抱きつつ…結果見事に的中してしまった感じです。
映画としてみると、表面的には本当によくできていると感じるので、なんであんなに内容がテキトーなんだろうと感じてしまう。まさか絵と内容のギャップみたいなものを狙っているのでもあるまい…そう思ってしまうくらいの出来不出来。正直な気持ち、頼むからもう続編は作らないで!つまんないと思いつつも見ちゃうから!そんな感じです。怖いもの見たさみたいなものでしょうか。斬新な作品だとは思うけど、悪ふざけが過ぎる作品であることを認めつつ見なければならないかもしれません。
ツッコんだら負け(笑)。何でもアリのSFアクションコメディ!!
【賛否両論チェック】
賛:予備知識は無くても大丈夫そう。地球のコアを目指すヒロイン達の姿を通して、小ネタ満載なストーリーを何も考えずに楽しめる。
否:設定や展開が荒唐無稽過ぎて、観る人によっては白けてしまいそう。
前作の知識は、最悪無くても大丈夫そうです。
前作の戦いで地球に住めなくなり、まさかの月面にあったナチスの基地に暮らしているわずかな人類。今回はそこから何故か地球のコアを目指し、しかもそこを根城にしていたヴリル族からエネルギー源を奪おうという、もはや
「何でもアリかい!!」
とツッコみたくなる展開です(笑)。
そんな中で、オビとサーシャの丁々発止なやり取りや、色々とヤバいジョブズ教、そして超大物ばかりのヴリル族等々、小ネタが満載の内容には、悔しいけれど笑ってしまいます。
もう何も考えずに楽しみたい、そんな作品であることは間違いありません。
「続編はつまらん」を地でいっています
「月面にナチが居た!」と言う設定と、資金不足をカンパで補ったと言う事で話題を集めた前作『アイアン・スカイ』から7年。今回も、制作資金をクラウドファンディングで集めての制作です。
いやぁ、こんな話だっけ?元々、月面にナチが居たと言う時点で、荒唐無稽も良いところなんですが、それに輪を掛けた荒唐無稽さ。もはや、ナチはどうでもよくなっていますね。
今回の見どころ?は、スティーブ・ジョブズが宗教の教祖?になっていたり(これは、ある意味“実際にそう”かもしれませんけどね(笑))、ザッカーバーグ?が居たり、サッチャー?が居たりと、滅茶苦茶になっています。
前作の頃は、サラ・ペイリンが“一世を風靡”していたので意味がありましたが、日本では既に過去の人になっていると思うので、見た人によっては「あの女誰?」と思ったかもしれませんね。
荒唐無稽作品と知っていなければ、金返せ!!!と言う所でした。
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