「悪くはないけど後半過剰」DESTINY 鎌倉ものがたり flying frogさんの映画レビュー(感想・評価)
悪くはないけど後半過剰
自然に魔物が行き交う街、死神に親しい人物の死を深刻になり過ぎず笑いも交えて描いていて(魔界転生コース!笑)、しかもテンポがゆったりしているため、じっくり考えながら観ることができて良かった。
前半は。
亜紀子が黄泉の国へ行く直前、正和に添い寝して正和を見つめながら涙を流すシーンなんて、涙でスクリーンが霞むほど。
ところが。
後半、黄泉の国へ正和が行くあたりから、見るからにフルCG背景の中、やたら安直な子供向けの御伽噺に。
その黄泉の国行きの電車も黄泉の国の風景も、おそらく10人が10人、千と千尋の神隠しを想起するだろうし。
こんなチープなイメージしかないのなら、やらない方が良かった。
それと音楽がちょっと気になった。
世界観と少しズレているような気がする。
最初からどこかで聴いたメロディーだと引っかかっていたのだけど、黄泉の国に行ったあたりで、「ハウルの動く城」のメインテーマにちょっと似ていることに思い当たった。
多分、映像のジブリっぽさで連想したのかと…
オープニングから音楽が妙にドラマチックでボリュームも大きく、音楽が邪魔、とも感じた。
役者はみな楽しそうに演じていたし、さすがに上手い人ばかりなので良いのだけど、返す返すも前半が良かっただけに後半が残念。
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