劇場公開日 2017年10月28日

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「何を感じるべきなのか」彼女がその名を知らない鳥たち SING SINGさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5何を感じるべきなのか

2025年6月9日
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鑑賞方法:VOD

竹野内豊さんのこんな悪い役、初めて見たような気がします。昔と変わらずハンサムで、十和子の恋心を利用し手玉に取る演技が最高でした。
松坂桃李さんも上手くゲスさを表していて良かったです。書類が見つかった後のあの様子、軽かったですね。
阿部サダヲさんはもう安定感抜群で言うことなしでした。
蒼井優さんも、本命としては相手にされてなくてむしろ上手く利用されてしまう不憫な役どころがぴったりハマってました。演技もとても自然。
ただ個人的な嗜好になってしまうのですが、蒼井優さんの声が少し広末涼子さんの声に似ている感じがしてどうも好きでないのです。

話は戻りまして、十和子は自分の正反対のタイプなので、共感は難しかったです。好きな男のために好きでもないおやじとの行為を受け入れたり、プレゼントされた時計が安物だと分かりつつ期待し続けたり。自分を大切にしてくれないただルックスが良いだけのクズ男達を本気で愛してしまう。よく言われる「騙される方も悪い」って切り捨ててしまう自分は冷たい人間かもしれない。

陣治の一途な愛には切なさを感じましたが、この感情で正解なのかな。でも、どんなに頑張っても振り返ってくれないこのどうしようもない女を愛してしまうあんたもどうなのさ、と思ってしまいました。

評価、難しいです。

SING SING
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