「自分の人生を賭ける、とはこういうことをいう。」ゴールド 金塊の行方 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
自分の人生を賭ける、とはこういうことをいう。
まさにこの映画のコピー、「騙したのは誰だ?」、「驚愕のラスト10秒」の気分。
マコノヒーが演じる探鉱者が、実に山っ気たっぷりの山師でいい。狸腹に禿げ頭、白ブリーフの醜態を晒そうが、そんな見た目にはお構いなし。金(おかね)なんてものを手にするよりも、金(金脈)を掘り当てることにエクスタシーを覚えるギャンブラーのようだ。ちょっと見方が変わればヤクチュウのよう。
何度も天国と地獄を繰り返し、ようやく先が見えたと思ったところでまたもやガラリとひっくり返る。
さて、奴(誰とは言わないが)は何者だったのか?、その憶測がたまらない。
最後の笑顔は、けして喜びや安堵の笑顔とは思えなかった。あの表情を作れるからこそ、マコノヒーが名優なのだろう。
それと、イギー・ポップの主題歌がいい。トム・ウェイツを彷彿させるダミ声が、一獲千金を狙う彼らによく合っていた。
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