笑う招き猫のレビュー・感想・評価
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おねがいしニャース
映画全体を通して掛け合い漫才のような空気と演出、いかにも飯塚監督っぽいなーと思った。
すぐケンカするアカコとヒトミには結構ハラハラさせられた。
特にアカコは切れやすいし二人とも言葉遣いがきついし意地っ張りで、最初はちょっとええーって思うけど、良い歳してもやっぱり人間いつまでも子供っぽいとこあるよね と共感もできるかも。
東京03角田扮するマネージャーやまわりの友達がまた良い感じに二人を見守っていて、なんとなく彼らと同じような目線で観れた。
いじめられっ子事件や幸薄美人に刺される店長事件、きんぴら先輩などなどとにかくドタバタ色んなことが起きるのでニヤニヤしながらずっと観てられるかんじ。
個人的にはいじめられっ子がお気に入り。
最後にアカコとヒトミの漫才をフルで見られたのが嬉しかった。
漫才自体は正直そんなに笑えなかったけど、ケンカしてケンカして色々あったあとの二人がすごく良い顔してて、ああ良かったねえ〜って思えた。
ベタだけど実家に帰ったマネージャーと社長が舞台を観に来ていたのも良かった。
のめり込んで感情移入して、とはならないけど、細かい突っ込みはナシにして楽しめる作品。
マネージャーの「負けんなよ!」が今の自分にも刺さるし、漫才始めの「おねがいしニャース!」はほんとグッとくる。
松井玲奈も清水富美加もアラサー女芸人という難しそうな役を見事に演じ抜いてて素直にすごかった。
苦悩や葛藤が伝わりラストがいい
ドラマ版は見た上で拝見しました。ドラマのように馬鹿なことをしまくることを想像してたら全然違いました。2人が漫才師になるまでの紆余曲折や葛藤を周りの登場人物を使いながら描いています。
漫才師、しかもコンビって改めて大変なんだなと感じました。2人が壁にぶち当たりながらもはい上がる姿、全力でぶつかる姿が非常に印象的。あかこの家族とのシーンは涙でました。最後の漫才全部見せてファンタジーで終わらせないことが良かった。しかも普通におもしろかった。
清水冨美加ちゃんはいなくなってから見るようになりましたが、いいですね。ドラマ版のようなくーとかあーとかコミカルな動きがもっと見たかったです。
落合さん、前野さん、浜野さんキャスティングは最高でした。舞台挨拶行ったのですが、松井玲奈は顔がめちゃめちゃ小さい!
もう一度観たい
いい映画だからさ、どんどん宣伝すべきなの。でも清水富美加、引退しちゃったんだよね。この映画の公開終了してから引退して欲しかったわ。
原作は「北陽」がモデルなんじゃないかな?っていう芸人さんが、「爆笑オンエアバトル」で頑張る話だったんだけど、そこは大きく変えてた。背骨だけうまく残して、新しいエピソードで。
はじめ清水富美加も松井玲奈も「あれ、ちょっと違うかな?」って演技なんだよね。小競り合いのところは、恐らく役と役者が合ってないの。
でも「お笑いの人は日常生活もこんなかもな」っていうやり取りがハマってきて面白い。
そしてクライマックス前の雨中のシーンは「やっぱ松井玲奈キレる演技は絶品だわ」と思ったね。《マジすか学園》のゲキカラ(役名、キレまくる人)だからね。
そこから清水富美加が松井玲奈を回想するシーンが増えるけど、回想の中の松井玲奈の演技もいい。
あのチャイムで戸を開けるところで、松井玲奈の回想入れてきて、でも実際に来たのは新聞勧誘員だったてのいいよね。
それで電話してたら後ろに立ってるっていう、ベタな演出もいい。
そして最後の漫才はすごいね。ネタ誰が書いたんだろう。清水富美加と松井玲奈も相当練習したんだろうな。
松井玲奈ファンだから観ること決めてたんだけど、W主演が清水富美加だし、岩井堂聖子と落合モトキも出てて好きな役者さんだらけで嬉しかった。
それで前々日に《ブルーハーツが聴こえる》の《ハンマー(48億のブルース)》観て「おもしれー」と思ってたから、「監督 飯塚健」のクレジットで一気に期待が高まったね(すいません。監督しらずに観に行ってました)。
笑いも涙もあって、完成したというより不安定なところが多い映画だけど、そこが良かったかな。もう一度、観に行こ。
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