いつまた、君と 何日君再来(ホーリージュンザイライ)のレビュー・感想・評価
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家族ありき。
俳優・向井理の祖母の手記を元に描かれた、きわめてパーソナルな
ファミリーヒストリーなのだが、戦中戦後を生き抜いた市井の人々
を彷彿とさせる。どんなに頑張っても報われない、やればやるほど
失敗続き…なんていう経験は現代人も数多く経験していることだが、
何も無い、食う物にも困る毎日を生きた知恵と工夫が描かれている。
向井は晩年の祖母・朋子さんと同居していたらしい。所謂おばあち
ゃん子だったそうで、だからこそ今回の企画・映画化にこぎ着けた。
演じた野際陽子が急逝したこともあって、彼女のシーンは痛々しく
もあるが、最後まで女優として演じ続けた強さを感じる。朋子さん
御本人も芯の強い女性で、あの夫を支え続けたのだから素晴らしい。
尾野真千子だったから出来たと思う表情や泣き笑い、人生の機微を
完璧に演じていたのはさすがだ。ただ娘との修復が駆け足になった
のが残念、母親の苦悩が感じられる展開だったらもっと感動できた。
家族について考えさせられました
決して何か派手な出来事が起こるはなく、戦前戦後を生きた一人の男、そしてその家族の生き様が淡々と描かれています。
向井理のお婆さんの自伝ですが、本当に旦那の五郎を愛する思いがひしひしと感じられ、辛い体験のお話の方が多いですが、幸せな気持ちになります。不遇を感じながら生きた五郎ですが、行動力のある方で家族を引っ張ろうとひたむきに生きる姿が印象的。ただ、悩んだりお酒に逃げたり少し感情的になる等、弱い部分もたくさんあって、もちろん共感できないとこも多いのですが、ちゃんと思いのある人で人間らしさを感じました。
ただ、この時代にも本心ではないにしろ別れるという考え方があったことに驚きました。
まるで亡くなった旦那への恋文のように愛があふれていて本当に素敵でした。このような形で世に出ることは不遇を感じ続けた旦那様にとってもうれしいことではないでしょうか。この手記を手伝った結果として母と祖母のわだかまりが解消したことは、子どもとして素晴らしいことだと思います。自分も祖母は生きていますが、今しか聞けないことだからこそ、何より昔の話をしている祖母は楽しそうなので、自分もまた聞いてみたいなと思いました。
向井さんのお婆さんの現代への適応意思がすごくて、尊敬します。80、90代の方が自伝を書き、更にpcで打ち込むという積極的な行動はなかなか出来ないことではないでしょうか。
俳優の皆様も良かったです。野際陽子さんが亡くなってすぐの作品でした。明るい祖母役良かったです。亡くなったのが残念です。尾野真千子さんは、こういう明るく強い心を持った方を演じている時が本当に好きです。周りに幸せを感じさせる笑顔を持ってる人だなーと思います。現在の向井さん役の方がどちらかというと松坂桃李くんのような笑い方するなーというのが感想です。片桐はいりさんが少し出られてましたが、最初誰か分かりませんでした。ただ、あのシーンでぐっと引き締まり、厳しい世界であったことが伝わる素晴らしい演技だったと思います。
高畑充希ちゃんの歌、上手かったです。知らなかったので、エンドロールで出てくるか分かりませんでした。
食べることもままならないような、そんな世界を生きた方々が頑張ったおかけで今の時代があることを再認識し、自分まで命を繋いだ家族を含めて先祖に感謝すべきだと感じる1作です。
命を繋いでくれた人たちがいること。
20歳の私が観て、驚きの連続でした。
戦争があったのは知ってるけど、
『そんなのずっと昔のことじゃないの』
って思ってました。
命を繋ぐってこんなに大変なことなのか、、
家族で一緒に暮らせるのは当たり前じゃないのか、、
でも、家族の温かさって
いつまでも変わらないものなんですね。
もっと家族の思い出を作りたいと思いました。
観終わった後、
ラストがなんだかスッキリしなくて、、
え、これで終わり?みたいな。
でも、これが現実なんだと。
昔にあった家族のありのままの物語なんだと。
戦争があったこと。
戦争に振り回されたこと。
それを生き抜いた人がいて、
命を繋いでくれたこと。
忘れちゃいけないなと思いました。
語り継がなきゃなと思いました。
愛おしい映画に出逢えた
泣けた。後半特に泣きっぱなしだった。
不器用で不運続きで真直ぐで妻や子供を愛し続けた吾郎
そんな夫を明るく優しく強く支え生涯愛し続けた朋子
吾郎・・・朋子と旅をして桜の下で一緒に死なせてやりたかった
吾郎の病床シーンは胸が苦しくなるほど切なくて心が震えた
生涯、吾郎を胸に生き続けた朋子は幸せだったのかもしれない
不思議と悲しさではなく、ホッコリした温もりが残った
愛おしい本当に久々に胸が熱くなる暖かい愛おしい映画に出会えた
何度でも、吾郎に朋子に子供たちに会いに映画館に行きたい
それだけに、戦争が憎い!と改めて思った
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