「もし犬の魂が輪廻していたら」僕のワンダフル・ライフ akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
もし犬の魂が輪廻していたら
「犬の目的」
(人間は、余程悪いことをしない限りまた次も人間に生まれ変わるので有れば、)犬たちもその犬生が終わったらすぐ新たに別の犬に生まれ変わる。という設定がある。
生まれ変わるのは同じアメリカ国内であり、猫やロバなどに生まれ変わることはないようだ、しかも前世とかその前もずっと記憶を保ち続けるような設定になっている。
それもこの犬に限っては、ある少年の飼い主と仲良くなってしまったため、生まれ変わったとき、またもとの飼い主を見つけることがその犬の魂の生き甲斐?になる。
しかし、そんなことはとても困難なのだ。元の飼い主と新たな飼い主が同じ居住区内で、行動半径が同じ、散歩の時間帯が重ならないと出会えない。しかし、犬のあの嗅覚や知能は、元の飼い主を見つけるためにあるのだと仮定すると楽しくなる。
それを納得させて見せてしまうストーリーテリングと編集の技術。主人公のvoiceが一緒なだけで、別の犬や場所なのに、数十年間の時間経過を同じ物語として見せるのだから見事な物語構成としか言いようがない。
豚ちゃんや虫を主人公にした動物モノや吹き替え赤ちゃんものに似ているかもしれないが、「輪廻」という壮大な思想を背景に「もしあのときの犬に会えたらいいな」という願望を物語化したペットドラマ?ペット目線から人間社会を観察した「吾輩は猫である」に実は似ているのかもしれないと、いまふと思いました。
自分は、意外とこのような輪廻思想を信じているので、それを思い出させてくれたという点で高評価です。
今晩は。
輪廻転生の思想を、違和感なく見せてくれ、しかもじわっと涙する佳き映画でしたね。
ラッセ・ハルストレム監督の映画は、善性に溢れた視点が好きですね。では又。(あ、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」ガミタクナッテキタ・・。)