「素晴らしき哉、犬生!」僕のワンダフル・ライフ りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしき哉、犬生!
60年代米国、ゴールデン・レトリーバーの子犬ベイリーはひょんなことからイーサン少年に飼われることになった。
ベイリーとイーサンの絆は強く、ベイリーは死してもなお、イーサンのことを強く思っていた。
それがゆえに、何度生まれ変わってもベイリーのことが忘れられず、そしてついに・・・
という物語。
猫には九つの命がある、なんてことを申しますが、犬にもあるわけで。
もうベイリーに仕草が可愛くて、ね。
ほとんど映画そっちのけ・・・
ってことはなく、とにかく語り口がうまい。
さすがは、犬と子どもの扱いがうまいラッセ・ハルストレム監督。
そして、ベイリーが出会う人々も多種多様。
はじめは、出逢わず、あっという間に野犬収容施設で犬死。
つぎがイーサン、白人の中流家庭。
だが、ある事件から家族関係はおかしくなってしまう・・・
お次は、ヒスパニック系の中年男性警官。
孤独で仕事一筋。
シェパードに生まれ変わったベイリーと、ようやく心を打ちとけるようになるが・・・
その次が、若い黒人女性。
彼女も孤独だが、ひょんなことから伴侶を得て、さらにコーギーに生まれ変わったベイリーもパートナーを得て、幸せな犬生を全うし・・・
最後が、ホワイトプアの夫婦。
小さい頃はそれなりに可愛がってもらっていたが、大型化するにつれ、ほとんど置物のような扱い。
鎖に繋がれて汚れ放題で・・・
と、イーサン以外のエピソードも短いながらも充実している。
老境に入ったイーサンと元彼女を、デニス・クエイドとペギー・リプトン(クインシー・ジョーンズの元妻)が演じており、映画が引き締まった。
予告編でも使われているベイリーのジャンプキャッチシーンは、予想どおりに泣いてしまいました。