「知識と創造力の暴走」スプリット SHさんの映画レビュー(感想・評価)
知識と創造力の暴走
個性的作家の圧倒的世界観に魅せられた。一つの着想から、絵的に画面の細部に至るまで、アーティストとしてのこだわりを感じる。
ただ、凡人には理解しかねる部分が少ないくないと感じるわけで、幾度かとてつもない退屈感に襲われた。これは監督の中の至高なる創造力の賜だろうと過ごしてしまえば、全体的には楽しめたといえる。
美しいものは画面に映えるといわんばかりの配役とロケーションだったけれど、作品との関連性が薄いと感じるわけで、あくまで美意識をもった絵づくりのための素材なんだなぁと思ってしまうところ。それ故に作家の意志を感じるのだが─。
最後の落ちもいまいち理解できなかったけれど、監督の以前の作品が関係しているのだと、後で知る。その作品も見たはずだが記憶にない。続編がでる前に予習というか復習しておこう。
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