グレイテスト・ショーマンのレビュー・感想・評価
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光の後ろに影がある
アメリカは多民族国家だ。様々な人種、様々な個性のある人がいる。その強さを前面に押し出す「This is me」が歌われる中盤のクライマックスは実に力強く胸に迫ってくるものがある。だが、惜しむらくべきことに、そのクライマックスが琴線に触れるに至らなかった。あと一歩、何かが足りない。
スポットライトに照らされる彼らの後ろには影ができる。この作品に足りないと感じたものは“影”の存在だ。小人症の男、ヒゲ面の女、長身すぎる男、個性的な人物が次々に登場し、サーカスの団員になっていくというのに、それぞれのバックグランドがほとんど描かれていないのだ。故に社会から差別的な目で見られている者の苦労や悲しさがあっさりとしか見えてこない。そのために彼らの抱いているコンプレックスこそショーの中で魅力的に輝くという盛り上がりに欠けるのだ。
主人公バーナムにも影の要素が少ない。事業を立ち上げ、失敗し、試行錯誤の末にたどり着くサーカスやショーという商売に対し、失意や挫折が軽くしか見えてこない。彼が極度のポジティブ思考の変わり者として描かれているのであれば、この点は気にならないはずなのだが、きちんと家庭を大切にしようとするファミリーマンであるからこそ、彼の事業の傍若無人なやり方に共感できないのだ。
「This is me(これが私)」は完全なる自己肯定ソングだ。社会からどう見られようと、自分は自分であると高らかに歌い上げるそのシーンに感動しないはずがない。物語の言いたいこと、伝えたいことは素晴らしいまでの人間讃歌である。サーカスの舞台で初めて自分を讃えあげるそのシーンだからこそ、影の部分もしっかりと描いて欲しかった。スポットライトが当たる彼らの後ろには必ず影があるのだから。
物足りなさを感じるテンポの良さ
遅ればせながら見て参りました。
主演のヒュー・ジャックマンは当然のごとく素晴らしかった。レ・ミゼラブルでもならした美声に渋い表情、ハッとする熱いまなざし。
音楽もララランドのど安定コンビで各シーンを存分に盛り上げる。
映画館で見れて良かった〜、と思う反面、鑑賞後振り返ると「ずいぶんあっさりした映画だった」という感想になった。
まず、テンポが非常に良く進む。悪いことでは無いんだけど、各シーンがどんどん流れていってさっきまで見ていたものに対する視聴者の感情が置いてきぼりにされる。気分が追っつかないのだ。
そして、肝心のショーそのもののシーンが全然無い。歌であっさり流すんじゃなくってちゃんとサーカスやってるとこを見せて欲しかった。歌って踊ってばっかりでフリークの人たちがそれぞれお客に何を見せているかが少な過ぎる。サーカスそのものは「ショービジネスやってます」感を出すためのちょっとした要素だ。
PとDとで見せたい内容に違いがあったんだろうか。監督や脚本家的には「主人公と奥さんの話」として描いていて。でも視聴する側が期待していたのはもっとエンターテイメントな部分。
プロットとしてはありがちなハリウッドのサクセスストーリー。そう感じるのは恐らく脚本が妙を発揮したかった部分を小気味よく編集で切ってるからか。
その分各カットのギミックの妙が光っていた。
新婚夫婦が屋上で歌うシーンの踊りに合わせて風に舞う洗濯物、若手プロモーターを口説くシーンのバーでのショットグラスのやり取りなど、画作りで面白いこと考えるなあと感心する。
カメラワークや構図にゾクゾクするような天才性を感じるタイプとは違うが、見ているだけで画面が楽しいのは監督がアイディアマンなのだろう。
本作の最大限に惜しいところは、ラストシーンに向けての盛り上がりに欠けているところ。
全てを失い、それでも残ったものを再発見し、劇場がない?ならテントでやるぞ!
ってところで次のシーンではもうテントの中で最後の歌を歌ってる。そこはテントが立ち上がりサーカスが復活する部分をもっと大々的に見せて欲しかった。OPに繋げるなら繋げるでもっと関連性を強調すべきなのに、事後的に「仲良くなったよの図」を見せられても、「あ、もう解決しちゃってるの?」と拍子抜けだ。
この終わり方のおかげで作品全体も「あっさり」の印象になってしまった。
尺の都合でああいう編集にせざるを得なかったのかな。
総評としては、雰囲気素敵なんだけど惜しいミュージカル、となりました。
映画館で観たかった!
音楽とテンポが良い!でも…
THIS IS MEを聴いて、鑑賞しようと決めました。
ハッと引き込まれる音楽に、テンポの良さに…時間があっという間に感じました。
しかし観終わった感想としては、人物が描き切れていないなと。音楽が良かった分、ひとつひとつのストーリーももう少し深く描いて欲しかったなと残念に思います。
特に、終盤バーナムがショーのメンバーたちに感謝されるシーンで、それまでのバーナムとメンバーのシーンからすると「なんだか伝わって来ないなあ」と思ってしまいました。
成金ショー
歌と音楽、役者さんたちも良い(*´ω`*)
内容はちょーかけ足。
苦労してるような、してないような
みんないきなりダンスとかめちゃうまいなっみたいなw
もうちょっと長くていいから
人物像を掘り下げて欲しかった。
虐げられてきた人達それぞれの何かに触れるところもなく、それこそ見世物としてしか話しの中でも、映画の見せ方でも扱われていない
成り上がりたかった男が
結局は家族が一番っていうのに気づいた話。
周りを散々振り回して
自己中極まりないかんじ。
火事のくだりから
なんか見たことあるなと思ったら、SINGかw
DVDでじっくり見たから余計に内容のなさが浮き彫りに。
映画館で音楽と歌を大音量で聴けたら、それはそれで内容に目潰れたかもw
正直そんなでも。
ブロードウェイで観たい作品。
夢のようなショー映像と、夢であって欲しいくらい嫌な奴にしか見えないバーナム。
まず冒頭からぶっこみたい事は、これって『ラ・ラ・ランド』の比較対象とする映画なのか…?という事。
ミュージカル映画として一括りにするにはあまりに描かれる世界観が異なっているような。空想を唄う『ラ・ラ・ランド』、現実を唄う本作、という印象。ミュージカルシーンのエンターテイメント性は他のどんな作品よりも高いと感じたし、個性的でカラフルなたくさんの衣装が視覚に楽しく力強い歌声が耳に残る。特に『this is me』は良い!初見でサントラが欲しくなりましたね。ショーのシーンはまるで、万華鏡を観ているような気持ちに。何度繰り返して観ても飽きない華やかさがある。そしてヒューの完璧な肉体がキビキビと踊るのは、観ているだけでヨダレモノ。
主人公はショーマンというより、ショービズマンという印象。自称グレイテストらしいけど、映画からgratestさは伝わらず。
104分という短さは私のようなミュージカル映画が苦手な人間でも手に取ろうと思える最大限の魅力だけれども、主人公やその他キャラクター達の人間性を掘り下げ団長が慕われる迄のシークエンスを描くには全く時間が足りていない。フリーク達を集め見世物小屋よろしくサーカスを開き、売れたと思いきやすぐさまザック・エフロンに殆どを丸投げして自分はお金になるオペラ歌手を「本物」として入れ込みツアーに出る。失敗したらのこのこ戻り意気消沈…ただのクソ野郎でしかないので、周りがお金を出して迄彼を助ける意味が分からない!お払い箱にしちゃえよ〜〜!共感できない!あっさり許しちゃう妻もわかんない!聖女か?聖女なのか!?
P.T.バーナムというショーマンを描く事に焦点を当てるならば足りていないけど、エンタメとして楽しいかどうかでいえば充分な1本。
難しいけど、星3以上はつけ難いかな。
惜しい
周りが大絶賛するグレーテスト・ショーマン。そこまで言うならと公開終了ギリギリに見てきました。
感想としては、惜しい映画だなぁという事を第一に感じました。
良い所を述べると、絵が物凄く綺麗で曲もキャッチー。歌も演技も上手い。脇役のキャラクターもレディやフィリップ、将軍など好感が持てました。
残念だった所を述べると、一つは主人公のキャラクターにイマイチ感情移入できなかった事かと思います。
この映画は舞台のミュージカルのように物凄いテンポで場面が展開していくのですが、なぜか登場人物があるタイミングから年を取らなくなるので(史実に忠実なのかもしれませんが)、見ている自分としては「意思を短い間でコロコロ変えるキャラクターだなぁ」という感想を抱きました。
映画全体に流れる、「身分や人種、障害に関係なく人は尊重されるべき」というテーマの中で、障害者の奇異さという偏見に基づいた視点を持ち、自分の虚栄心のために仲間や家族でさえも利用し粗末に扱う主人公は一人かなり浮いているなぁと感じました。
そのくせ、序盤の家族とともに過ごす描写は創造的で愛妻家で身分なんか気にしない立派なパパとして描かれているので、モヤモヤします。
この主人公が仲間に責められる事もなく、 窮地になったけど仲間の助けでサーカスを復活させました!これからは家族を大事にします!めでたし!!で終わるので腑に落ちないなぁと感じる所も多かったり。
ストーリーについてもちょっと気になりました。
主人公が古い偏見の持ち主のせいで、映画の中の「障害者やサーカスへの上流階級の偏見vsサーカス」って構図が曖昧。その上障害者側はずっと同じサーカスやってるだけの描写しかないので、バーナムが成功している間、障害者側が同じサーカスを繰り返すだけなので、古い偏見に対する戦いへの進展がないのが悲しかったです。カタルシスを感じない。
多分映画ではなくて、舞台だったらもっと楽しめたのではないかと思います。演出も舞台の方が映えそうだなぁと思うものが多かったです。東宝さん辺りやってくれないかなぁ。
とうとう9回目
上映◯日までの表示につられ、見納めと思っていくこと何度目か。五度も最終日が延長になって、2月中旬の公開から気づけば9回も劇場に足を運んでた…
何がここまで惹き付けるのか。雑味のない単純明快なストーリー。それもあるけど、やっぱり楽曲と踊りかな。それに個性豊かな演者たちかな。
レミゼラブルの劇中歌と役者陣の印象が強かったせいか、それに比べ最初は歌も役者陣も今一つと思ったのだけど、例えばミシェルウイリアムズはちょっとバタ臭いし、ゼンデイヤはかわいいのかな?って。ところが、見れば見るほどミシェルウイリアムズのしぐさはかわいいし、躍りもいけてるし。ゼンデイヤは歌も躍りもピカイチで、ロープつかんで空中散歩のシーンは幻想的だし。娘二人はほんとかわいいし。
見るたびに新しい発見がある。衣装の色とか画面に映えるコントラストとか。画を見るだけでも飽きない映画だわ。
人種差別とか見せ物とかいう意見もあるけど、少なくとも本人たちは頑張ってるわけだし、時代背景考えたら逆に勇気あるってことで、深く考えずに楽しむべし。
この映画はバーナムしかり、サーカスメンバーしかり、家族の大切さを歌とともに表現した稀に見るわかりやすい映画ですよ。
今度こそホントに終わるので、キリがいいところで10回目見に行こうっと。
それにしてもザックとゼンデイヤのロープのシーンはどうやって撮影したのだろう。メイキングも見てみたいわ。
エンドロールのYUKI UEHRAさん、UEHARAでしょうか?
熱い涙がこみ上げました
チケット特売日?なのに気がつき、ブラッと映画館へ
何を見ようかなと
パシフィックリム、レディプレイヤー
などと悩んだ挙句、あるアイドルがオススメしていたのを思い出しこの作品を選択
ララランドもアナ雪も食わず嫌いで観ていない自分に、果たして最後まで観ていられるのか?と不安になりながら開演時間を迎えると、心配は何も要りませんでした。あっという間に世界観に引き込まれ、気がつくと終演時間を迎えていました
素晴らしい
としか言える言葉が見あたりません
舞台を観ているようであり、ミュージカルの様でもあり、ミュージックビデオを見ている様でもある今まで体験したことのない感動を味わう事が出来ました
ストーリーは正直なんて事ないんですが、
撮り方、見せ方が良いのか、各場面が訴えかけるメッセージが心にグッと刺さってくるのを感じました
映画館で観る価値がある作品と思うので
大画面大音量で観て頂きたい
ララランドのトラウマ払拭
1stDAYはこれを観るとあらかじめ決めて挑みました。ララランドのスタッフが送るということでしたが、ララランドがあまり好きではないので恐る恐る、という感じでした
ミュージカル映画好きには持ってこいの映画です ララランドと比べてひとつひとつの曲にスピード感がある上曲間が短い。ずっと加速したまま最後まで突っ走る、そのような映画です。曲が終わるたびに拍手しそうになる。自然と涙が出る。私は好きです。ただどちらかといえば複雑なストーリーを求めて映画を観るタイプなので惜しい。ミュージカルに興味がなく、そのような方にはオススメしません。ストーリーはsingの実写版を観ている様でした。ほぼまんまです。singがとても好きな映画なので、鑑賞中にも既視感あるな、と…笑 もう少しストーリーを捻ってくれれば文句なし星5つ!
グレイテスト・ビジネスマンのほうがしっくりくる
簡潔に言うととってもゴージャスなミュージックビデオ。
ストーリーは観客が置いてきぼりを食らったまま、トントン拍子でショーが成功していつの間にか挫折を味わってその挫折で成功に目が眩んで大切なものを見失うのはいけないというのに気付くという作品
もちろんミュージカル映画の醍醐味はキャストの歌とダンスであることは分かっている。
自分もそのシーンで昂るタイプだと思っている。
歌とダンスはとても素敵だった。歌とダンスにステータスを振ってしまってストーリーが追いついていないと感じた。
それも踏まえて『ショー』だったのかなと思ってしまう作品だった。
主人公に感情移入が出来にくいのが原因の一つと考えられる。
主人公は貧乏の生まれという設定だが、正直それで不幸だ…という感じもあまりしないのだ。途中親を無くして生活に困りパンを盗むシーンもあまりにもあっという間すぎて、墓参りしてちょっと血迷ってパン盗んだのかな?と思うほど軽い描写であった。
レミゼのときのパン盗んで囚人になったヒュージャックマンは悲壮感と重厚感に満ち溢れていたのに…
仕立て屋の息子で親を亡くして必死に仕事を頑張り幼い頃仕立てに行った身分の違う良家の家のお嬢さんとめでたく結婚出来るというストーリー。 これを数分で終わらせてしまったのが感情移入出来ない大いな原因だと思う。これだけでも色々なドラマがあったはずだ
この映画の評価でメッセージが伝わりやすい!というのがあるが、実際ショーの一連のストーリーが無くても良家のお嬢さんと結婚し貧しくとも幸せに暮らしました…endでも足ることを知る、欲深く求めすぎてはいけない、人を大切にというメッセージは伝えることは一応出来るのだ。
途中手に入れた船舶証明書も上手い具合に伏線になるのかなぁと期待したものの、お金を借りるためだけのものになってしまったり…
そもそも博物館を自営でいきなり始めたのも謎だし、そこからいきなりショーに方向転換したのも納得いく説明が無かった…。
主人公は突飛なアイデアマンだというのは分かったが主人公の目的が見えにくいのだ。
立派なショーのプロデューサーになりたい!みたいのも特にないので観客としては応援する機会がないのと、それならそれで何が何でも金が必要で稼いでやる!っていう感じに振り切っていればもっと応援出来たかもしれない。
せっかくの妻の金持ちの両親を自分が成功したことで見返そうとする?シーンも別に妻の両親にめちゃくちゃになけなしにされた経験もないのにそこまで執着する必要なくないか?と思ってしまった。
(幼い妻を笑わせて一回ほっぺ叩かれたけど)
マイノリティを乗り越えショーデビューを果たしたシーンも喝采で終わり、フィリップの恋の行方もキスで終わり、出てけと叫ぶ街の人達とはケンカと火事で終わり何一つ解決してないじゃないか! 人種を乗り越えた和解をしっかり見たかったなぁという願望もあります。
といいつつ、サントラ聞いて楽しんでます
でもキャストさんの歌は本当に良いもの聴けたなぁと思うのでストーリーに不満が残るものの歌、ダンスを楽しみたい人にはオススメな作品なのかなぁと思います。
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