レッド・スパローのレビュー・感想・評価
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なかなか
なかなか面白かった!
物語としては、前半はバレリーナの夢を折られた彼女が叔父の策略にハマり、スパイとしての訓練をさせられる件までは、こういった描写が苦手だったり不快に思う人がいるかもしれない。
後半でアメリカ側と接触したあたりから物語は彼女が「どちら側」なのかが大きな縦軸となり、物語に緊張感を生む。
ロシアを裏切ってアメリカに付いたのか…それともやはりロシア側なのか…
言動はそれぞれに合わせて変わるのでどちら側で話しているときが本音なのか読ませない辺りが終盤まで続くので程よい緊張感に目が離せない。
登場人物もそこまでは多くないし、色んな立場の人間の思惑や人間関係は少し複雑なような気もするがそこは盛り上げるためのスパイスとしておこう。(正直途中混乱したし、何人か誰だっけ?みたいなことになったけど…)
最終的にはアメリカとの関係を維持しつつ?、憎き叔父を裏切り者として差し出す(そこまでシナリオを考えていたとは…)という結末を迎えるので、苦い味ながらも比較的主人公的にはハッピーエンドなのかも
程よい緊張感と最後まで読めない彼女の目的がハラハラを生む良いスパイエンタテインメントだった
タイトルなし(ネタバレ)
ボリショイ・バレエ団のプリマドンナのドミニカは病気の母を介護しながら慎ましやかな生活を送っていたが、母の治療費を捻出するため叔父の勧めでロシア政府の諜報機関で訓練を受けることに。人里離れた訓練施設で過酷な訓練に耐えたドミニカは、ロシアの機密情報を探ろうと暗躍するCIAの諜報員ナッシュに近づきナッシュへの情報提供者を突き止めるべくブダペストに赴くが・・・からのかなり渋めのスパイスリラー。
ジェニファー・ローレンス演じる主人公ドミニカが肉体的にも精神的にも徹底的に痛めつけられる描写に尺を大幅に割いていて実に痛々しいですが、ボロボロになったドミニカが叔父にある提案を申し出るところから一転怒涛の展開に。派手なアクションがほとんどない中で一気にストーリーを纏める展開は圧巻で、ジェレミー・アイアンズ、シャーロット・ランプリング、ジョエル・エガートン他ベテラン陣の渋い演技も相まって手足が痺れるくらい冷たい質感のスリラーに仕上がっています。随所に出てくる拷問シーンは尖端恐怖症の私には格別辛かったですが、昨年の『アトミック・ブロンド』とは全く異質のテイストは十二分に楽しめました。
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