「素晴らしい心理戦」レッド・スパロー ジョーカーさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい心理戦
非の打ち所がない完璧な作品。複雑だが計算し尽くされている脚本には舌を巻く。キャストの演技だけでも十分に引き込まれる。
まず素晴らしいのは、スパイ映画の代表格007シリーズでのカジノロワイヤルの拷問シーンを超える痛々しさの拷問シーンがあるところ。カジノロワイヤルも演出によっては笑えるようにさえなってた拷問だが見ているものの股間をうずうずさせるようなキツさがこちらまで伝わってきて印象的だった。本作でも拷問シーンがあるのだが、なぜかそういうシーンがあると「スパイ映画を見ているなあ」という気分になる。
そして脚本が本当に凄い!見ている側が感情を移入して楽しむのではなく、その場にいるような緊張感と困惑を味わえる。主人公を含め、誰を信じればいいのかわからないとき、一見混乱しそうだが実は最高の楽しさがあった。その時の興奮は今までにはないものだった。それはやはりジョエルエドガートンとジェニファーローレンスの演技力の賜物であるとも思う。
満点、星5でもいい映画なのだが、個人的に期待していたいわゆるかっこいいアクションがなかったので少しだけ減点。でも完璧な映画でした!ぜひ!
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