「この世には善悪しか存在しない。が均衡は有り得る」オリエント急行殺人事件 しょたごんさんの映画レビュー(感想・評価)
この世には善悪しか存在しない。が均衡は有り得る
端的にいうのであれば、過去の殺人事件の被害者関係者による、犯人への復讐劇。
有名なアガサ・クリスティの「オリエントの急行の殺人」を原作とした作品だそうだが、当方未読だったゆえに新鮮な気持ちで楽しむことができた。
ただ哀しく、切ないストーリー。
と同時に、殺人による影響というのは被害者家族だけでなく、多くの人を巻き込むものだと改めて感じた。
「この世には善と悪しかなく、その中間は存在しない」ゆえに「不均衡(アンバランス)を病的に嫌悪する」といった主人公の性格がおもしろく、最後に彼が下した決断は「均衡」であったことが善悪の判断の困難を語るには十分だった。
コメントする