「☆☆☆ どうやらシドニー・ルメット版『オリエント急行殺人事件』は名...」オリエント急行殺人事件 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
☆☆☆ どうやらシドニー・ルメット版『オリエント急行殺人事件』は名...
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どうやらシドニー・ルメット版『オリエント急行殺人事件』は名作として名高いらしい…。
…らしいとは書き込んだが、過去に鑑賞済み。
正直に言って、対して面白くは無かった…と記憶している。
尤も、今見返したならばどう感じるのか?は不明。
元々アガサ・クリスティーの原作モノに、それ程の魅力を個人的には感じない。
どの作品も、アリバイ在りきが先に有る様に思えてしまうのが、どうにもこうにも気になってしまう。
ルメット版に関して言えば。アルバート・フィニーのポアロが、好きでは無かったのも大きかったかも知れない。
とは言えクリスティー原作では、ルネ・クレールの『そして誰もいなくなった』は好きな部類に入るかな?(決して傑作…等とは言わないが)
個人的に、 クリスティー原作の映画化作品で、1番好きな作品として、ガイ・ハミルトン版『地中海殺人事件』を挙げたい。
でもこの『地中海殺人事件』は、皆さんのレビューを読んで貰えば分かる通り。評判はすこぶる悪い(T-T)
何故そんな作品の、一体何が好きかと言うと。作品に漂うのんびりした雰囲気に加えて、ピーター・ユチフノフのポアロにユーモアが多く。とにかく観ていて楽しい。
映画館で観ていると。映像や編集・撮影・照明等、決して1流の作品とは言えないのだが。家庭で繰り返して観ると、つい楽しくて何回も観てしまうのだった。
全編で使用されるコール・ポーターの名曲の数々も、ファンとしては嬉しい限り。
それだけに今回の作品では、列車が疾走し始めた時にコール・ポーターの♫ I Get a Kick Out of You ♫が(記憶が確かならば、コール・ポーターの「エニシング・ゴーズ」が1933年に初演。この話の設定が1934年。この辺りの選曲のセンスの良さには脱帽する)高らかに鳴り響いた瞬間には、此方のテンションも高鳴った。
…だがそれもそこまでだったなあ〜。
まあ当然の様に、内容自体を知った上で観ていたのも有るかも知れないのだけど…。
大体、ケネス・プラナーが監督・主演でポアロを演じたら、ユーモアの有るポアロを求めても無理なのは分かりきった話だったのだろう…と。
どう考えてみても楽しい作品になる要素なんて全く無いよなあ〜(-_-)
終盤、容疑者全員がテーブル上に横並びになり。ポアロが演説をする場面の構図は、最後の晩餐を意識していたんじゃなかろうか?まあ、どうでも良いんだろうけれど。
ところで最後に一言…。
タイ・カッブ …ん?ブって誰だよ!
2017年12月8日 TOHOシネマズ錦糸町/No.4スクリーン