「案外深い?アクション・コメディ」キングスマン ゴールデン・サークル chibirockさんの映画レビュー(感想・評価)
案外深い?アクション・コメディ
今回はすっかりアメリカン。
英国スノッブな前回がツボにハマったので少し残念ですが、巨大なドーナツ落ちてきたり、ポピーのアジトの50s感といい、ウイスキーの見事なロデオぶりといい、徹底してアメリカだったのでこれはこれで良しです。
さすがコリン・ファース、チョウチョ学者→キングスマンへ戻る際の変貌ぶりたら!なかなか昔のように動けない彼を見るのはもどかしかったが、新・ガラハッドとマリーンの手腕光りました。
マリーンはウッカリすぎましたが、勇敢な最期を遂げグッとこさせてくれました。RIP。
ジュリアン・ムーアのぽわ~んとした狂人ぶりは怖かったけどもちょっとインパクトに欠けた感じ。周りを固めるデジタル狂犬も良かったけど、インパクトとしてはエルトン・ジョンには足元にも及ばず。
チョイ役だと聞いてたけど印象としては全くチョイではなく、観終わってまず言及したのは彼への賞賛…。一番楽しんでるように見えました。
毎回毎回、悪役の言うことに一理あるなと思ってしまう。
人間が多すぎるだとか、麻薬を自由化するとか、もちろん極端すぎて現実的ではないけれども。
カリスマ性とカネのある人間がこういうこと企めば、案外世界をころりと動かせちゃうのかもしれないという恐ろしさを感じます。
実世界にはキングスマンなんていないのだから、余計に怖い!
コミカルな話の中に、そんな警鐘も見て取れる、案外深い作品だなと感じます。
さて、テキーラがこの後どうなるか…。