三度目の殺人のレビュー・感想・評価
全346件中、181~200件目を表示
是枝マジック
役所広司さんの怪演
難しい割に、残るものは少なく、正直観ても観なくてもいい、というのが全体通しての感想です。ただし役所広司さんの演技は怪演と言っていいでしょう。そこだけが不気味な余韻を残して映画が終わります。
「三度目の殺人」の意味は映画を観終わっても私はよくわかりませんでしたが、友人と話していて、ああそういうこと?と理解しました。主題となるものは福山さん主演の映画で「容疑者Xの献身」と共通するものを感じます。ですが福山さん・役所さんら俳優陣からの演技からはいまいち伝わりませんでした。
監督と俳優陣との考え方に微妙な食い違いがあるのかも。その点を踏まえ、役所さんの演技も踏まえ、評価は3.0としました。
う~ん・・
器は考えることはしない
良い役者が揃っているので、演技は素晴らしかったです。 ただ、作品の...
深い愛情と不器用さ、そして成長していく福山さん
真実を知りたいということ
2017-64
これはすごい。
どちらかというと、理数系の人間で(得意とかではなく、答えがほしい性格)、真実を知りたいほう。
たくさんの疑問点をぶん投げられるのですが、それでもあぁなんかすごいものを見たと脱力感。
(ちなみにネタバレブログを読んだら、手の仕草や雪に寝そべっているシーン等々、気づけなかった暗示から、疑問点は解消でき、スッキリ。これらを全部拾うには、一度見では無理です、少なくともわたしの頭では。)
役者みんな上手くて、その中で役所広司さんが素晴らしすぎる。
ほんとなのうそなの?
まともなのサイコパスなの?
どちらともわからないところを最後まで渡り歩くような演技で、翻弄させられる。
法廷は真実を暴き、犯人に刑を言い渡す場所だと思ってた。
立場から、色々なしがらみや損得勘定などが働いて、結局真実を追ってる人がいない。
裁判員裁判ってなに?
どこに真実はあるの?
真実を求めることが幸せではないの?
正義ってなに?
もう爆発です。
撮り方もさすがで、光と影や、ガラスの反射などで表情をさらに表現力高くしたり、主観を交錯させたり、とにかくすごいです。
見入りすぎて、ポップコーン大量残し。
きっと真実はひとつなんだろうが見る人感じる人の都合によっては真実は...
きっと真実はひとつなんだろうが見る人感じる人の都合によっては真実はいく通りにも存在する、群盲巨像を触るの喩えの様に、、、答は自分自身を殺す三度目の殺人に因って少女を助けたと言うか自分自身の存在を確認したのだろうが、そんな推理はやはり群盲の一人の戯言でしかないのかも知れない。それにしてもすずちゃんは可愛らしい。
終始、監督の手の内で惑わされたままに・・
「三度目」ってだれを?と思いながら、いや、三人目?、それとも、え?、なに?・・・と惑わされてるうちに映画が終わる。
エンドロールが流れ出した瞬間に、やられた!と悔しくなる。まるで、監督にその答えを問い詰めているうちに、裏口から犯人に逃げられた刑事のような気分で。
深みにはまるように事件を洗い出していくうちに、経験していなかったことがあたかも自分の過去であったかのような錯覚に襲われだすと、見ているこっちも、ほんとの「犯人」が誰だかわからなくなっていく。
硝子越しの体面シーンで、三隅と重盛の映像が重なっていくとき、どちらが画面正面で、どちらがガラスに映ったものなのか、わからなくなっていく様は、まさにこちらを心理的に追い込んでいく手法としては抜群だと思えた。
解釈はそれぞれあり、それぞれが答えでもあろうし、それぞれが騙されいてもいよう。法廷で繰り広げられる駆け引きを前にすれば、真実なんてもうどうだって構わなくなってくる。しょせん、互いの利益を勝ち取るための戦術的な知恵比べでしかない。そこに、真実の存在は無意味なのだ。
人によっては不親切な映画だろう。僕もわからない部分が多々ある。だけど、それは批判ではない。幾通りにも解釈ができるがゆえに、数日たった時にふと、あ、もしかしてあれって!!と急に思いつくことがある「快感」もある。長い時間味わえる映画だと思う。
しかし、広瀬すずのポテンシャル、すごい。
法廷と司法にモヤモヤさせられた映画でした
普通にサスペンスして普通に法廷ドラマする映画ではないと覚悟を持って見たのは見たのですが、それでも想像以上に重かった・・・そしてとてもモヤモヤさせられた映画でもありましたね。
客にモヤモヤしてもらう映画と監督さんもおっしゃられてはいましたが、確かに・・・。
現実の事件は、現実の司法は、テレビドラマの刑事物や法廷物のようにスッキリ解決するものではないと言うことを、まざまざと見せつけられましたよ、法廷は真実に辿り着く場所ではない、真実を求める場所でもない・・・そう言われてしまうと、我々は一体これからどうしたら良いのでしょうか。
そんな日本の司法制度の危うさに、とてもモヤモヤさせられた映画でした。
勿論、この映画が全て司法の現実と言うこともないのでしょうが、合理的にコトを進めようとするのその姿には、只ならぬ危機感を覚えました。
まあ冷静に考えれば、いくら司法の場とは言え、神ではなく全て人間が行うことですからね、タイムテーブル通りにスケジュールをこなす日本人の習性を考えれば、ありそうな話だ、結局仕事なんだよなぁ。
人が人を裁くことの難しさ・・・今回改めて考えさせられましたし、真実が分からないならば、私には人を裁くことなんて絶対無理だなと、そう痛感させられた次第です。
空っぽの器に、それぞれが都合のいいように人物や事象を当てはめて、判決が下される・・・それが裁判なんだ、それが司法なんだ、真実は結局どこに?
最後に三隅が重盛に言い放った言葉がとても印象的でした。
しかしまあとにかく重くて疲れる映画でしたが、一瞬も緩むところなくのめり込まされた映画でもありましたね。
役所広司、福山雅治、この二人の対峙シーン、特に接見のシーンは、物凄い緊張感、迫力あるシーンで食い入るように見てしまいました。
役所広司の名演に、福山雅治も引っ張られて、見事日本映画史に残る接見シーンが誕生しましたよね、それを引き出した是枝監督はさすがの一言。
最初は福山のステレオタイプのキャラにまたかとも思ったのですが、少しづつ変化していく三隅の姿に見る者も少しづつ彼と同じ気持ちになっていき、最後はモヤモヤさせられると・・・。
う~ん、参りました、役者の演技込みでホント素晴らしい題材と内容だったなと、素直にそう思いましたよ、凡人な私レベルでは好きな作品ですとは言えないですけど(苦笑)
福山雅治だけじゃなく、俳優のポテンシャルを引き出すと言う意味では、広瀬すずも是枝監督の手に掛かると能力全快で見る者を引き込みますね。
感情を抑えながらも、時折哀しみと憎しみがこもった表情を見せるあの演技、やっぱり凄い女優さんだなと、再認識、様々なジャンルの作品に出て時には批判されながらも、将来きっと日本を代表する存在になることでしょう。
そのお母さん役を演じた斉藤由貴も現実とリンクした役どころである意味さすがと思わされた演技でした(実際上手いんだよな~)
今回見終わってモヤモヤしたからいろいろとネットでネタバレレビューを読みましたが、いろんな解釈があるなと感心しっ放しでした、こう言う考える映画も時には必要かもしれませんね。
寝た
全346件中、181~200件目を表示