「誰を裁くのかは誰が決めるのか」三度目の殺人 マーベラーさんの映画レビュー(感想・評価)
誰を裁くのかは誰が決めるのか
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殺人サスペンスというより法廷サスペンス
司法のあり方を考えさせられた
現実もあんな風に真実が見捨てられてるのか
ドラマのようにはうまくいかないとはいえど
初めから真実の追求はなし得ないという暗黙の了解のもとで裁判が行われてるなら
正しい司法の世界はただの理想でしかないんだろうかと思う
「三度目」の殺人 の意味もこの世界ではすごいしっくりくる
死刑だって真実による判決ではなければその裁判を進めた人全員が殺人犯といえる
裁判長が目配せするシーンが今になって一番不快で、どうも行き場のない怒りが募る
現実がこの通りになってるならほんと恐ろしい
人間が人間を裁くことの難しさ 、その限界を感じる
広瀬すずが「怒り」の時からこういうノット青春ものではファンなので今回の演技もすごい好きでした、一瞬も笑わなかったしね
福山雅治はガリレオの湯川役ぐらいしか見たことなかったから新鮮
役所広司は狂った役が本当にすごい
といった具合に役者の演技には全く文句なし
接見室のガラスに写った人の像と直で見える人の像が重なるシーンは印象に残る
暗い部屋で広瀬すずと斉藤由貴が親子で暗い話を途切れ途切れで語り合うシーンも好き
本編終わってエンドロールでの余韻が良い
目つぶりながらのあのピアノは響く
終わった後モヤモヤする点が多くて映画らしい映画でした
これから是枝監督には要チェックかな
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