「より強く。」ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)
より強く。
『パトリオット・デイ』と同じボストンマラソンでの爆破テロの話だけど、むしろテロに遭った個人と元恋人の物語で、意外や『ビッグ・シック』と印象が近い。
邦題の「ボストン・ストロング」は、ボストン市民同士がテロに負けずに団結しようと呼びかけあうスローガンだが、実際に映画がフォーカスしているのは、「ボストン・ストロング」の象徴として英雄に祭り上げられてしまった主人公の葛藤だ。
原題は「Stronger」。「ボストン・ストロング」という標語でも「英雄」でもなく、ひとりの個人として悲劇を乗り越えるための「より強く」。その等身大な視点がこの映画の魅力だと感じているので、もし自分みたいに「感動を呼ぶテロの実録もの」という先入観を持っていたとしたら、その印象は一旦捨ててプレーンに観てほしいところです。
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