「ハチャメチヤさの中に隠された、青年の成長と、孤独」スイス・アーミー・マン あんこさんの映画レビュー(感想・評価)
ハチャメチヤさの中に隠された、青年の成長と、孤独
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オナラで海を渡るとか、死んだり生き返ったりする死体とか、意味不明過ぎる事が起きすぎるので、これはファンタジー物として処理すれば良いのかな?と、思わせて置いて、実はそうでもないと言う、人に説明し難いタイプの映画でした。一人は喋る死体だけど、主役二人の旅は大学生がバカやってるのそのままで、すごく楽しそう。森でバスに乗ったりパーティーをするシーンは本当に素晴らしい。アートワークとしても最高です。そして、抑圧されていた主人公が、死体と話している内に自分を見つめ直すという流れも良かった。面白かった。ここで終われば良くある青年の成長ロードムービーでしたが、街に出てから死体を抱えて森に戻る所がすごい。警察の目にはパーティー会場は異常者の奇行に見えるし、自分を解放した行動は常識の無い人に見える。森の中のユートピアは、街に出て一瞬で壊れました。もしかして、今まで見てきた物は、主人公の見た幻?と思わせておいての、最後の死体ですよ。すごい。
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