オレの獲物はビンラディンのレビュー・感想・評価
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世間知らずのザ・アメリカ人を自嘲する映画
とんでもない実話である。2010年にパキスタンで身柄を拘束されたアメリカ人、ゲイリー・フォークナーの容疑は、"オサマ・ビンラディンの誘拐を企てた"、というもの。しかも単身で。これは事実であり、本人はいたってマジなのである。
その人物、ゲイリーはコロラド州に住む、愛国心あふれるアメリカ人と知って妙に納得する。偏見を承知でいうと、内地のアメリカ人ほど世間知らずはいない。"アメリカNo.1"、"国産の商品以外は買うな"、・・・あまりに愛国心が強すぎて、自分以外のこと、他国のことは見えない。国際社会を困惑させる某大統領とおんなじである。
愛国主義者のゲイリーは、9・11同時多発テロの首謀者とされるオサマ・ビンラディンを政府が捕らえられないことに苛立っていた。ある日、ゲイリーは神の啓示を受け、ビンラディンを捕まえるためにヨットでパキスタンに向かう(笑)。地球の大きさを分かっていないところが、さすが、"ザ・アメリカ人"である。失敗を繰り返しながらも、一度や二度で諦めない執念がすごい。
そんなゲイリーを演じるのは、ニコラス・ケイジ。この成りきりっぷりが見事。エンドロールで登場するゲイリー本人との髪型、ひげ、風貌がソックリ。マシンガンのようなしゃべり。最近のニコラス・ケイジはB級映画ばかりだが、そういう状況においても役作りに手を抜かない姿勢に好感がもてる。
自然体なのにコメディになってしまう、見も蓋もない主人公の言動に圧倒される。海外ロケなどもしているので安物ではない。
あくまでもアメリカ国内向けの完全ドメスティックなコメディで、アメリカ人がアメリカ人を笑う自嘲映画なのだろう。日本人が観ても、なんの共感も得られないし、むしろアメリカ人への偏見がますます加速されそうな映画である。
ニコラス・ケイジ主演でなければ、日本での配給はつかなかっただろうし、そういうところを、忖度(そんたく)して観れば、まぁとりあえず納得できる。
(2017/12/18 /シネマート新宿/シネスコ/字幕:岩辺いずみ)
クレイジー
172本目。
夜勤残業でかなり眠い。
で取り敢えず時間が合ったからチョイス。
最初、ニコラス・ケイジオモシレーってと思うのと同時に面倒臭い奴だなと。
進んで行くと、やっぱあのキャラに飽きてきてね、本当面倒臭いと。
実話ってのかスゴイけど、最後のテロップが一番受けた。
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