劇場公開日 2017年7月1日

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「病原体との共生」ディストピア パンドラの少女 bionさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0病原体との共生

2020年4月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 メラニー役のセニア・ナニュアは、上手いね。微妙な心揺れを自然に表現ができてる。リドリー・スコット制作のゾンビドラマ『パッセージ』でも主人公の少女はすごく上手かった。ふたりともアフリカ系だから、姉妹役で映画を作って欲しいね。

 ゾンビを扱った映画やドラマでは、知性をもつゾンビが登場するようになってきたが、この映画では知性をもったゾンビというよりは、人間のまま、肉食しかうけつけなくなったハイブリッド体。しかも条件があって、胎児のときに感染した場合だけ、アンデッド化しないらしい。吸血鬼みたいなもんだね。

 メラニーもその一人で、そういった「セカンドチルドレン」が何人もいるんだけど、知性の高さを研究するためか、全員が教育を受けている。メラニーは、ひときわ知的好奇心が高く、歴史や文学にすごく興味があるだけど、施設の中では外の世界に関係することを教えるのは禁じられているから、教師のヘレンがこっそり語ってくれる。

 夜に博士がやってきてメラニーが数字を選ぶと一人ずついなくなる。なんか、『約束のネバーランド』みたい。『約束のネバーランド』も実写化されるらしいけど、日本でも天才子役が出現して欲しいね。

 ゾンビ映画でありながら、病原体との共生とは何かを考えさせてくれるエンディングだった。

bion