劇場公開日 2018年3月21日

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「神は細部に宿る」トゥームレイダー ファースト・ミッション R41さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0神は細部に宿る

2024年11月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

リメイク作品
そもそもがバイオハザードと同じくゲームに物語を付けて映画化したもの。
アクションゲームと冒険劇を合わせ、お宝を探す物語なので、出来栄えはどうしてもインディージョーンズと被ってしまう。
そしてこの作品はそのインディージョーンズ2と同じようにローラーコースタームービーとなっている。
しかし、結局視聴者はそれを楽しみにしてきているので、問題などないだろう。
さて、
物語はお宝探しだが、少し変化をもたらせているのがお宝ではなく、父親捜しになっているところだ。
また対立軸の敵役も、お宝など目にはなく、戦争の道具とも言うべき「兵器」を探しているという構図。
主人公のララは大金持ちにもかかわらず、バイトとキックボクシングに明け暮れている。
ララには父の死をどうしても受け入れられないという強い思いがある。
ここをはっきりと描いている。
そして自転車レースにひったくり、船の転覆などを経て目的の島へと到着した。
当然様々な問題が起きるが、カモが鍋を背負ってやってきたごとく、いつまで経っても発見できなかった卑弥呼の墓の場所が描かれた手帳を敵役に奪われてしまう。
父が是が非でも守りたかったものが、父との劇的な再開と引き換えに地獄に落とされるように展開する。
この視聴者を飽きさせない脚本は素晴らしいと思った。
アクションもドキドキひやひやもので、目が離せない。
やがて卑弥呼という人物は、人々を呪いにかけたのではなく、人々を疫病から守るためにこの孤島に墓を作って封印したことに気づく。
この部分も中々ひねられていてよかった。
しかし父が疫病にかかり疫病とともに爆死する。
目的を失った主人公はこれで成長したのだろう。
一人脱出に成功し、皆を連れて脱出した。
そうして彼女はクラフト社の後継者となるが、幼い時から家庭教師をしていたアナがそのまま経営をする運びとなる。
しかしララは資産一覧からあの島で見た社名を確認した。
トリニティ
その名前を父の隠し部屋で確認する。
女性の後ろ姿の写真
アナ・ミラー
世界を混乱に陥れようと画策する集団はわが社の中にあったというのが「オチ」になっている。
さて、
世界中にある伝説をモデルにできる優れた型の物語
ここまで作りこんでいる作品だが、船長ルー・レンの父のことが「殺された」と一言で片づけられている。
ララと同じくルー・レンもまた7年前にいなくなった父を探すのが目的だったはずだ。
周囲を通りかかった漁師や密入国者をトリニティが拿捕して奴隷にしまったようだが、なぜ彼の父だけが殺害されたのかが描かれていなかった。
そこが細部であり神の宿るところだ。
この作品の対象年齢が低いことを窺わせる結果となってしまっている。
面白かった。でも、
「所詮」
どうしてもこの言葉がよぎるのが残念だった。

R41
琥珀糖さんのコメント
2024年11月3日

お返事ありがとうございます。
大学生の時にお友達と観てだのですか?
そして子供の頃はこんな日々を過ごしていた。
私も子供の頃、川辺で男の子たちが、トンボの頭を
ちぎって遊んでいて、本当に嫌でした(笑)
子供って残酷ですよね。
R 41さんは、名作を敢えて避けていらっしゃるのですか?
古今東西の名作が、観てほしいよーと言ってる
気がします。

琥珀糖
琥珀糖さんのコメント
2024年11月2日

主人公のアリシア・アマンダ・ヴィキャンデルがキュートですね。
「リリーのすべて」「ブルーバイユー」これは、見てるかな?
「チューリップ・フィーバー」「光をくれた人」
「コードネームU.N.C.L.E」みんな面白いですよ。
気が向いたらみてね。

琥珀糖