「静かな田舎町で相次ぐ児童失踪事件。内気な少年ビルの弟ジョージも大雨...」IT イット “それ”が見えたら、終わり。 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
静かな田舎町で相次ぐ児童失踪事件。内気な少年ビルの弟ジョージも大雨...
クリックして本文を読む
静かな田舎町で相次ぐ児童失踪事件。内気な少年ビルの弟ジョージも大雨の日におびただしい血痕を残して姿を消す。弟の外出を止めなかった自分を責めながらもまだジョージがどこかで生きていると信じるビルの前に現れた正体不明の"奴"。その頃それぞれに悩みを抱える子供達もまた彼らの街に漂う恐怖を感じ取っていた。"奴"に対する恐怖を共有した彼らは勇気を振り絞って立ち向かうことを決意するが・・・。
暗い納戸や地下室、浴室や廃屋、至る所に潜む大人達には見えない恐怖。理不尽な大人達や粗暴な不良、陰湿なイジメっ子達に対する怒り。大人達がかつて味わったそれらの感情の狭間を跋扈する"奴"と戦う子供達の勇気と淡い恋心に胸打たれます。要所に滲む『スタンド・バイ・ミー』オマージュ、1989年が舞台ゆえ街の映画館で上映中の映画タイトルやサントラのさりげないチョイスも秀逸。かつてのモリー・リングウォルドを彷彿とさせる美少女ソフィア・リリスにドギマギさせられる少年達の愛おしさと自身の思春期の思い出もシンクロする、残酷なのに美しい作品です。
コメントする