「悲しみと苦悩と戦慄のアナベル人形」アナベル 死霊人形の誕生 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
悲しみと苦悩と戦慄のアナベル人形
『死霊館』に登場した最恐人形、アナベル人形を題材にしたスピンオフ第2弾。
遂に明かされるアナベル人形誕生秘話…。
こちらもさすがに本家ほどではなかったものの、微妙だった前作スピンオフ第1弾より上々。
寧ろ、スピンオフとしてはこちらの方がしっくり来る。
人形職人の館で暮らす事になったシスターと孤児の少女たち。
夫は無愛想で寝たきりの妻は姿を見せないが、広い館や新しい生活に胸躍らせる。
が、それも束の間、脚の不自由な少女の周囲で怪現象が。
その原因は…。
脚の不自由な少女が夜中にこっそり「入るな」と言われている部屋の中へ。鍵が掛かった戸を開けると、そこに…。薄気味悪くなって鍵を閉めるも、鍵が一人でに開く…。
さらにその部屋で、シーツを被った何かが近付いて来る…。
年長の少女二人がシーツを被って話していると、誰かの人影が。その人影が突然…!
極め付けは、「魂をくれ!」。(ここ、かなりゾクッとした)
謎の少女の影を何度も目撃するようになり、魔の手に襲われる。重傷を負い、昼間の納屋の中で…!
不審な物音や人影、突然襲い来る何か、まるでじっとこちらを見てるようなアナベル人形などの定番も含みつつ、今回恐怖演出がずっと良くなった気がする。
全体的な静かで抑えた中でじわじわ煽り、『死霊館』にも近くなった。
暗闇を使った恐怖演出も印象的で、ここら辺、『ライト/オフ』の新鋭デヴィッド・F・サンドバーグの手腕が光る。
ドラマ的にも良くなった。
やはり、アナベル人形誕生には、ある悲しみが…。
その悲しみのドラマは、あるあると言っちゃああるある。
人形職人の夫とその妻には娘=アナベルが居たが、不慮の事故で娘は…。
夫妻はその悲しみを今も引きずっている。
悲しみから逃れる為に、夫妻はある事を…。
それが、誕生の瞬間。
悲しみには同情するが、それは過ちでしかない。
悲しみと苦悩と戦慄のアナベル人形。
映画では『死霊館』のウォーレン夫妻の家で封印されているが、ご存知の通りアナベル人形は実在し、今はオカルト博物館に保管されているという。
二度と封印を解いてはいけない。いや、マジで。
エンディングは楽しませて貰った。
スピンオフ第1弾に繋がる流れ。
スタッフ&キャスト・クレジットの後、『死霊館 エンフィールド事件』に登場した“アレ”が…。
そういや次のスピンオフの主役になり、『死霊館』第3弾も作られ、ユニバース的に恐怖の世界が広がると言ってたね。
って事はいずれ、アナベル人形と“そいつ”が顔合わせ…?
そしたらマジでヤベェーんですけど…((( ;゚Д゚)))