劇場公開日 2017年7月8日

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「「師匠」宮崎駿、高畑勲のすごさをあらためて感じる映画。」メアリと魔女の花 エーリヒさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「師匠」宮崎駿、高畑勲のすごさをあらためて感じる映画。

2017年7月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

「魔女もの」、「ヨーロッパが舞台」、「少女」が主人公という興行的には成功間違いなしの要素を、うまく生かしきれなかった映画だと思います。

米林監督は「宮崎駿や高畑勲ら師匠を超えるつもりで作った」と言っていましたが、二人の背中はまだまだ遠い感じがしました。

一番きになるのは、キャラクター設定が薄すぎる点。セリフや反応が、ベタな児童文学系キャラクターという感じなので、「このキャラクターはこういった場面では、こんな顔をするだろうな」とか二次想像をする楽しさがありません。

また、「魔法大学」という学園が舞台なのに、学園関係の登場人物が超少なく、せっかくの世界観にぜんぜん奥行きが感じられない点も残念でした。(これは原作がもともとそうなのか?)

それらをふまえると、宮崎駿さんや高畑勲さんら「師匠」は、どんな脇役でもキャラクターが練りこまれていたり、厚みのある世界観を演出したりと本当にすごい人たちなんだなあと改めて思いました。

とはいえ、話のテンポは良く、何と言っても作画が素晴らしいため、見て損にはならない映画だと思います。

エーリヒ