「心躍らせる名作だったのに」夜は短し歩けよ乙女 あいわたさんの映画レビュー(感想・評価)
心躍らせる名作だったのに
プロットとか構成とか色々工夫の跡は見られるが、、、僅か90分の映画なのにまだ終わらないのかなーと感じてしまった。
ひたすら馬鹿騒ぎ一辺倒で、メリハリとか緩急とか起承転結といったものが無い。
冴えない男子大学生の不毛さや空回りする馬鹿さ加減と、対極にある黒髪の乙女の天真爛漫さとか京都の美しい情景とのギャップとか、作品の魅力が描き切れていない。不毛な片想いをもっと丹念に描いてほしかった。
また、森見さんの豊かな語彙から繰り出される摩訶不思議な世界や愛らしいヒロインを想像する、それこそが醍醐味なのに、映像化してしまったらその想像するっていうプロセスがすっかり不要になってしまう。だから映画よりラジオドラマとかの方が最高だと思うんだよな。
詭弁踊りの動きは面白かった。もっとメジャーな作品だったら今年の忘年会では流行った、かもしれない。
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