「半生」ザ・ダンサー U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
半生
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彼女の半生が語られる。
ダンスは確かに、現代でおいても幻想的だと思うし美しい。
華やかさが欠如することなく、哀しさや儚さを表現できそうでもあり、当時じゃなくても画期的なダンスだった事が想像できる。
印象的だったのは、彼女の半生よりも、表現者としての気質のようなものだった。
どんな不幸な事がその身に降りかかろうと、誰に裏切られようと、自身が不治の病に侵されていようと…拍手が全てを救ってくれる。
彼女の存在は、観客によって承認される。
表現者だけが共有できる真理を、この映画に観たような気がした。
栄光とか喝采とか夢とか、そんな前向きなものじゃない。
渇望だ。
自身に対する、生きる価値があるのだという免罪符を得る為の、祈りにも似た渇望であった。
後は…フランスっぽく愛欲も盛り込んであった。
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