打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?のレビュー・感想・評価
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岩井俊二ワールド
酷評されていたので、ある意味観るのが楽しみな映画でした。自分がどのように感じるのかなぁと。
結果的に、14歳の頃から岩井俊二ワールドにハマってしまっている私にはとても楽しめる映画でした。
日常のようで非日常。誰しもが一度は思う、『もしもあの時』という思い。映像美、音楽、引き込まれていきました。
元々実写版の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』を好きな方は普通に楽しめる映画なのでは、と思います。
ここまで酷評になっているのは、直近で『君の名は』が大ブレイクした事もあり、多分あのような分かりやすい青春映画のようなものを求めてしまった方が多かったのではないでしょうか。
岩井俊二の作品は言葉に出来ない、心の奥底の何かを描いた作品が多いので、分かりやすい作品が好きな方とはただ単に相性が合わないだけなんだと思います。
結局、評価は人それぞれです。私は映画館で観てよかったと思える映画でした。
あまり見るのはおすすめしない作品。
酷評するほどではないが中身がない
予備知識を観ずに行った感想としては、シナリオとしては中身がないのにどうでも良いシーンなどに時間を割きすぎているといった感情を抱きました。
シャフトが制作ということで確かに映像の綺麗さはありましたが、登場人物の設定が中学生だということでしたが現実の中学生以上に幼い思考していたので観ている最中で登場人物にはまりきれませんでした。登場人物の中身がない分、それがシナリオに反映されており他の映画では子供なりに考えて行動するところがこの映画では行き当たりばったりで行動してしまい、それが通常なら良い部分でもあるのだろうがこの映画では良さが出ず金を払ってまで観る価値あるかは疑問が残る作品でした。
またラストシーンは中途半端に話をぼやかしており、よくある視聴者に考察させるという手法を取っていたのですが上手くいっておらず結果としてすべっていました。
期待しすぎたのかなぁ…
酷評される程悪くない
ここでの酷評をたくさん読んでから、「どれだけ酷いのだろうか」と、はらはらしながら見に行きましたが「え?なんだ全然悪くないじゃん…」と拍子抜けしました。
確かに粗を感じる部分もありましたが、映像は綺麗で、サントラも痺れる程良かったです。声優も悪くなかった。メインの2人を含めて、他のキャストにも違和感を感じる部分は所々ありましたが、広瀬すずさんも上手くはまっていたと思います。
菅田将暉さんはまだまだこれから頑張って欲しいとは思いつつも、初挑戦でよくここまでやれたな、とむしろ感心もしました。ベテラン声優の声ではなく、拙く幼い少年の声を制作サイドが欲してキャスティングしたのでしょう。その目論見にはきちんと答えられていたと思います。
事前に「最後は必ず、え…?ってなるよ」と聞いていたので、その「え?」がいつ来るかいつ来るか、と終盤少しわくわくしながら案の定「え?」となり、こう来たかーといった感じでした。文学的で想像力を要するやや難しい作品ではありましたが、描写も美しく、ラストはこの後2人はどうなったのだろう?と想像するのが楽しい、素敵な作品でした。
いいよ
好きな少女に対するあと一歩の後悔を「if」で修正していく物語を見ていてイラついたのは少年の頃の自身に有った同じような妄想ためだったのだと家へ帰ってから気付いた、考えてみれば子供の頃のバカな自分が消えたわけでもない、知識や経験が上積みされただけだ、上書きされたわけではないのだ、見事にオッサンは術中にハマったのかもしれない、なにしろヒロインの映像が頭に残ったままだ。
作品自体は今時のオーソドックスなアニメで背景の書き込みも美しいが人物の動き自体は古典的とも思える、作為は感じるがそれでもこの詩的な世界は悪くない、ただし、個人的には劇伴がうるさかった、別に全部のシーンに音楽付けなくってもいいと思うんだけどな、でも家でビデオなら気にならないかもね。
ちなみに丁度夜TV放送の「崖の上のポニョ」をみて手書きの線のすごさを思い知らされた、余談です。
文化作品だと理解していれば
広瀬すずちゃんの声が可愛かった。
歌が良いんだよね。
今さらアニメリメイクする意味って…
岩井俊二が監督した実写作品(テレビドラマ/映画)のアニメーションリメイク作品である。
最近の映画の世界でははマンガ(ラノベ)原作→アニメ化→実写化の流れがほとんどなので珍しい例といえる。
ちょうど公開中筆者は大学受験浪人生だったため、元の実写作品は観ていない。
総監督は『魔法少女まどか☆マギカ』の新房昭之、脚本は『バクマン』や『SCOOP!』を監督した大根仁、主人公に菅田将暉、ヒロインに広瀬すずと豪華な布陣で臨んだ作品である。
どうでもいい話だが、大根の名前を見るたびに、『東京都北区赤羽』というドキュメンタリー破天荒?マンガの中で大根が名物マスター鈴木さんから「だいこん」さんと呼ばれ、大根本人が何度も「おおね」です!と否定しても「だいこん」さんと呼ばれ続ける下りを思い出してしまう。
本当にどうでもいい話で申し訳ない。
さて、元の実写作品を観ていないわけだが、実際に本作を観た上で感想を述べるなら、いまさら?である。
ある出来事を何度もやり直すいわゆるタイムリープものは古くはアニメに限っても『うる星やつら ビューティフル・ドリーマー』や、同じく実写が先でその後アニメ映画化された『時をかける少女』などがある。
ハリウッド作品などもたくさんあるし、なぜわざわざ今アニメとして再び世に問うたのだろうか?
映画には時代の空気にがっちりと合いはするが繰り返しを拒絶する作品があると思う。
つまりその時代に撮ったからこそいい作品というのがあるように思われる。
岩井俊二の作品は『花とアリス』『市川昆物語』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』の4作品しか観ていないが、少ない作品の中から判断しても繰り返しや続編に耐えるような作品を作るのが可能な監督には思えない。
『花とアリス』はキャストも含めてやはりあの0年代を表現する作品なのだ。
続編としてアニメ化された『花とアリス殺人事件』はひどかった。特に蒼井優が声優としてあのキャラクターから乖離してしまっていた。
蒼井自身は年齢とともに順調にキャリアを重ねているが、『花とアリス』の時の半ば本人そのものを投影したようなあの輝くような爛漫さは二度と現すことはできない。
『花とアリス』を観ている筆者は『花とアリス殺人事件』において蒼井の声を聞くたびに、むしろ『花とアリス』の広末涼子の役の方(くたびれた大人の女性)を思い出してしまった。
『リップヴァンウィンクルの花嫁』でも主演は黒木華、レズビアンのベテランAV女優役に歌手のCocco、そのマネージャー役に元AV女優の夏目ナナを配するなど、絶妙の配役であった。
実際、黒木に会った岩井が彼女をイメージして書いた作品らしく、よくわからないが同性愛ものというのも今(2016年)を反映しているのだろう。
リメイクの出来は別にしても国も場所も超えて何度も繰り返せるテーマを描く黒澤明や小津安二郎とは、岩井は全く違う種類の監督なのだと思う。
そして本作、そもそも元の実写作品は評価が高い。中には生涯のベストワン映画にあげる人もいる。
なぜわざわざ高いハードルを設定して結局は飛び越えられない自殺行為に及んだのか?
時代設定を現代的にしている「だいこん」さんの手腕はさすがなのだろうが、そもそもこの映画のターゲット層をどこに置いているのだろうか?
スマホで電話すらしない、コミュニケーションのすべてをメールやLINEで済ます10代から20代前半にかけてこの内容は届くのだろうか?
一方ある程度の年齢のいった我々中年は実写を観ている確率が高いだろう。わざわざ二番煎じを観るだろうか?
結局のところ、制作側の古き良き時代の懐古趣味ではないのだろうか。
制作側が考える90年代の良さを一番反映した作品が『打ち上げ花火、〜』でさすがに実写リメイクは無理だからアニメ化しただけではないのか?そう思えて仕方がない。
それに声優の広瀬すずがどうにもいただけない。
彼女がしゃべるたびに目の前のキャラクターではなく広瀬の顔が浮かんできてしまう。
同じ安直に選ぶなら『心が叫びたがっているんだ』でヒロインの声を演じた水瀬いのりでもいいし、他の声優でもいいではないか。
広瀬ほどひどくはないが菅田もハマリ役とは思えない。ヒロインの母親役を松たか子が演じていたのはエンドロールでやっと気付くほど違和感がなかったが、結果的に宮野真守をはじめとする本家の声優たちのうまさを再認識しただけである。
『君の名は。』の神木隆之介、上白石萌音のコンビに比べると菅田・広瀬コンビは数段落ちる。
因みにテーマ曲はDAOKOが唄っているが、同じDAOKOのものなら『神撃のバハムート Virgin Soul』のエンディング曲「Cinderella step」を気に入っている。
筆者としてはむしろ元の実写作品が観たくなってしまった。
もしかすると元の作品を観ずに本作を観た人の中に同じような人がいるかもしれない。だとしたら古い良作を見直すいいきっかけになり、制作側の懐古趣味が違った形で達成されることになると思う。
ちなみに筆者は中学高校を男子校で過ごしたせいでこの手の甘酸っぱい思い出は一切ない。
共学だからって同じ体験ができると思うな!その通りである!申し訳ない!
感性と感受性を問う作品
新房、仕事しろ
懐かしい〜♪
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