「終わり方がとても清々しい。そして考えさせられる。」打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? Detective Conanさんの映画レビュー(感想・評価)
終わり方がとても清々しい。そして考えさせられる。
とりあえず、結末は無いと言った方が良いだろうか。
私はハッピーエンドが良いので「なずなと典道は駆け落ちした」結末を想像したが、観る人によっては「駆け落ちせず典道は不登校になった」結末を考える人もいるだろう。もしくはそれ以外の結末を迎えた人もいるかもしれない。
このように自分の好きな終わり方が出来るのは面白いし、評価も高い。
また絵が綺麗なのもgood!!
しかし、感情移入が難しかった点と話が薄い気がした点がマイナスだ。
まず、感情移入が難しかった点について。
「典道と祐介となずなの関係の深さ」についての導入が少なすぎた為に、良く分からなくなっている。
3人が一緒に遊んでいる情景をもっと取り入れるべきではないだろうか?(映画公開前に導入としてそういった動画を出しても良かった)
あの写真だけでは感情移入が難しかった。
次に話が薄い気がした点について。
既に視聴者側からも分岐点が見えており、分かれる方向性が2つ(片割れは、また2つに分かれるが)しかなかった事が問題なのだろう。
要するに、テンポが悪い??
似たタイムリープ物として「時かけ」を引き合いに出すと、「時かけ」はミスったら時間を戻す。ミスったら時間を戻す。を繰り返し分岐も多数存在。テンポ良く話が進む。
「打ち上げ花火」は・・・話の流れ的に、まぁ無理かもしれないが。。。不完全燃焼。
観て良かった映画ではあるが、期待していた程では無かったのがガッカリ。
1回観たらもう良いかなって人多いかもね。
なずなのキャラデザ好みなので、私はもう1回観ますが。
ときかけはタイムリープだけど、これはタイムリープではなくて、もとの世界と似ているようで違うパラレルワールドのイメージでしたけどね。
最後に玉が割れたときにはその破片には玉を使う前の残酷な現実もあったし、祐介となずなの幸せな未来、典道となずなのこれからもあった。ようは未来のパターンなんていくらでも考えられるということ。
玉が割れる前は自分でどの世界を生きるか選ぶことができたけど、割れた今、どのパターンの未来にたどり着けるのか本当にわからなくなった。なずなの最後の"どんな世界で会えるか楽しみだね"というのはそういう意味かと思いました。
最後に典道がいないのは…そもそも、最後のシーンがどの世界の出来事を表しているのかわかりませんね。元いた世界なら、典道はパラレルワールドで玉をわってしまいましたので、元の世界には戻れていないともいえるし、祐介と喧嘩した世界なら気まずくて来てないとも考えられる。でも、世界なんて無数にあるのだから、視聴者がどう思い描こうと思い描いたなら、そういう世界もきっと存在するし、そのどの未来にたどり着けるのかはまたわからないといったところではないかと思います。