「タイトル負け。」打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? するめ♀さんの映画レビュー(感想・評価)
タイトル負け。
まず、タイトルの矛盾から。
ストーリー内にて、横から見た花火は丸か平べったいか、について、どちらも花火のうち上がった真横(一応灯台とできるだけ高いが、しかし…。)ではなく、横からだとしても、地上という下、であるということ。
私的には真下から見るのと、横から見るのではどちらも似たようなことと思ったが、ストレートに皆一様に同じ事を思えないタイトルはナンセンスだと思う。
次に声優について。
皆さんのレビューでは菅田くんの演技が棒読みとのことだが、それこそが菅田くんの良さ、またアイデンティティーだと思う。でもそれだと主人公を演じるというよりは、主人公が菅田くんを演じることとなり、少しおかしくなってしまう。だが、主人公に息を吹き込むのもまた俳優である菅田くんであり、素人役者ではない菅田くんが主人公の気持ち、話し方を考えた結果だと思う。
また、梶くんの採用は声が高い上、アニメ感が出てしまう…。キャラの設定もあるが、他の人の方がもう少し凸凹のない音声になったと思う。宮野については宮野だったが、そこまで気にならなかった。
この人目当てで見た方も多いと思うが、広瀬すずについて。そこまで好きではないが、やはり女優さんだな、と思った。だが脇役で花澤さんを出したのは惜しい…。そこまで出すなら、花澤さん主役のが見たいともチラリと思った。
音楽について。
主題歌はきっと書き下ろしであろう、ピッタリな歌詞でさすが米津さんだと思った。また女性ヴォーカルのDAOKOさんは主人公のような声でとっても素敵で、やはり神曲に思えた。
所々の音楽も好みだったかな。
ストーリーについて。
見終わっては好みの映画だと思ったが、その後レビューを見て、Steins;Gateに似ているとの声を見て少し残念に思えた。確かに分岐、そして救いたい誰かのため時間を操作するのはもうネタ切れだと思う。このネタはもうSteins;Gateで最後だと思う。なぜならSteins;Gateが神作だったからだ。もう他に作ってもあれよりも前に出る作品はないと思う。
途中まではよかったのに、時間操作を入れてから何だかつまらなく、また子供っぽい作品、薄い作品に思えてもったいと思った。
作中の、もしも~!、と茂下と書いて、もしも、という街の名前はシャフトにぴったりな名前だと思った。
また最後は、本当に主人公があの女の子についていったのか、はたまたショックで学校を休んでいるのか、それくらいしか思えなかった。もし後者であれば残念な結果だと思う。または前者であれば、次いつ会えるかな?→次もなにも、これからも一緒にいるさ!になるのでしょうか。そうであればかなり高校生にしては大々的すぎるように思えます。
もしくは彼女を探しに旅に出たのでしょうか。最終的に最後の二人でいたシーンから最初の連れ戻すシーンにしては戻ったとしたら、そのまま会えなく探しに行くのか、または彼女を助けに走りに行くのか…。
何だか、視聴者にストーリーの前後を考えさせすぎる作品に思えた。紙上に出さないと分からない感じ。
もう少し端的に伝えたいものを誰が見てもそこまでは同じく受けとれ、最終的に各々が考えるのがいいと思った。
総じて、絵はシャフトで曲は好みで、その他諸々…なところから、☆3で。