「何を伝えたかったのだろう?」打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? ぴあるさんの映画レビュー(感想・評価)
何を伝えたかったのだろう?
久しぶりに映画を見て、「何を伝えたかったのだろう」という気持ちになりました。
感動でもなく、笑いでもなく…、見終わった後に、スッキリせずもやもやした気持ちになってしまいました。
広瀬すず演じる、ヒロインのなずなの待ち受ける運命を変えるために、菅田将暉演じる典道が、なずなが拾った「ガラス玉」を投げることで、タイムリープを繰り返すというお話なのですが…。
タイムリープで繰り返す時間が長すぎたところが難点でした。
なんとなく先が読めてしまう展開で、退屈でした。
なずなの運命とは、母親の再婚で、自分の意思とは関係なく、学校をやめて、ついていかないといけなくなってしまうことですが、典道があそこまで何度も頑張ってタイムリープする理由にしては、少し浅すぎるように感じました。
確かにまだ学生ですし、学生の、あのどうにかしたいのに、どうすることもできない感じで、典道がなずなを思って(好きで)なんとかしたくなる気持ちもわかるのですが、それならば、典道がなずなに惹かれていくシーンなどをもっと丁寧に描いてほしかったと思います。
また、確かになずなの母親はおかしな言動が多かったですけど、なずながあそこまで嫌がる背景についても、もっと描写があっても良かったと思います。
登場人物がたくさんいて、脇役には普段アニメで主演をはっている実力派の声優さんを使っているのに、製作側がキャラクターをうまく活かしきれていないように感じました。
特に宮野真守さん演じる安曇をもっとうまく使えていればよかったと思います。
一番最初のあのプールで競争するシーンでなずなに選ばれたのが安曇だったことくらいで、いた意味あったのか?という感じがあります。
なんだか本当に「もったいない作品」だと思います。
色々と手を加えれば良い作品になっていたかもしれません。