「「わかりにくい=高尚な作品」という勘違い」打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? pen-natさんの映画レビュー(感想・評価)
「わかりにくい=高尚な作品」という勘違い
本日観てきましたが、やはり「オタク向け」と感じる描写、設定はかなり多いという印象です。
加えて言うと、様々な“解釈”が可能な物語、結末が不明瞭な物語というのをアニオタの皆さんは好む傾向が強いのではないでしょうか。
人気の深夜アニメの放送後は、某大型掲示板で大激論が交わされているようですし、アニオタの皆さんにとって、「物語の解釈を巡る議論」というのが、ひとつの楽しみになっている。
つまり、本作品の「わかりにくさ」も、アニオタ向けの仕掛けであると捉えることができる。
要は、ターゲットにしている“客層”が違うだけなんです。決して「わかりやすい物語は幼稚」で、「考察が必要な物語=高尚・優れている」というわけではない。
一部の“意識高い系オタク”の皆さんは、そこを勘違いしないように。
そもそも、この映画は「君の名は。」より以前に企画されていたようですし、あまり一般受けを狙ってはいなかったのかもしれません。
しかし、東宝の宣伝や情報番組での扱いは、明らかに「君の名は。」を意識していた。
「君の名は。」が予想外の超メガヒットになったことで、東宝側も観客側も「あの熱い夏をもう一度…」という思いに駆られてしまったのでしょう。
そこはこの作品にとっては不幸だったなと思います(ビジネスとしてはそれで良かったのかもしれませんが)。
そのような感じですので、普段アニメを見ない一般客の皆さんは、この映画を無理して観る必要はないと思います。
その他、感じたことを箇条書き。
・歌はいい。
・映像は普通。
・広瀬すずは思っていたより悪くない。
・また先生の声が花澤さんだった。
・典道の友達がみんな魅力無い。というか気持ち悪い。
・捕まったらゲームオーバー。なずなのお母さんがだんだんクロックタワーのシザーマンに見えてくる。