劇場公開日 2017年8月18日

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「劇中歌はまぁまぁ良かったが」打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? kita-kituneさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0劇中歌はまぁまぁ良かったが

2017年8月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

寝られる

原作があるらしいが未見。
特に観たい映画がなく、タイトルだけ見て鑑賞。
タイトル画は悪くなさそう(よく見るとポスター画、順光らしいが、左上から逆光らしいゴーストが描かれていてちょっと変)

絵のタッチは「君の名は」に比べ滲んだ感じであるが目に優しい感じがして悪くない。
ウィキペディアで見ると過去作もフィルム的に作られたとか。それに合わせたのだろうか。
工夫した作画だが立体感には乏しい。立体感を持たせたようなシーンでも写真を立てて並べたようなペラペラ感が漂う。海と陸上のつながりもあまり良くないように感じた。

悪評紛々な主演の吹き替えに関しては上手くはないかもしれないが、特に下手とも思えなかった。ヒロインの母親が松たか子なのは意外だったが・・・アニメがメインの声優だとなんだか作りすぎていて、浮いた感じになるきらいもあるかと思う(強いて言えば、「この世界の片隅に」における、すみ役の潘めぐみなど)。

肝心のストーリーは・・・
正直、よく分からなかった。
松田聖子世代としては劇中歌の「瑠璃色の地球」が唯一、楽しめた。ただ、ファンタジーな作品で実在の歌手名を出すのは説明台詞的で蛇足と言える。松田聖子の歌は当時の本人歌唱を超えるものはないと考えるが、このヒロインの歌唱で(よい意味で)鳥肌が立ったのは意外。これが名曲たるゆえん?(それでも帰り道は松田聖子歌唱で聴き直したが)

タイトルにある肝心の花火は描写不足に感じる。
ファンタジーと言われれば、それまでだが、花火にリアリティがないため、画竜点睛を欠く結果になっていると思う。爆心で一瞬光った後に爆発するような描写じゃないと、花火とは言えないような。
ちなみに実際の花火は正面のほか、横からも見ているが、花や虫など特定の図形を模した花火は平べったく爆発するようだが(ゆえに方向を変えて同じ花火を数発上げている)、それ以外は丸く爆発しているようだ。
特に中学生(女子のほうが、ませていて背が高いため、中1くらいなのは理解できた)が話題にするようなことか?と思ったら、元は小学生の話だそうで・・・

ラストはもうちょっと腑に落ちるものにしてほしかったような。
ファンタジーな描写が長いうえに、突然梯子を外されたような終わり方。

もう一度見直すには微妙な作品(半分寝ていてもいいような演出、進行なので)。

kita-kitune