「切なさに胸を突かれる名作」ムーンライト よんさんの映画レビュー(感想・評価)
切なさに胸を突かれる名作
観終えた直後、息苦しいほどの切なさを感じて、じっと考え込んでしまいました。
主軸となるのは一途なラブストーリーですが、それだけでは言い表せない深みをもった映画です。
主人公の幼少期から大人になるまでの半生を3つの章に分けて追いながら、主人公と周りの人々との関係を、印象的なシーンを繋ぎ合わせて描写しています。
前半はやや出来事と出来事の間の繋がりが見えにくいため、もどかしく感じるかもしれませんが、後半では前半の出来事が主人公の内面にどのような影響を及ぼしたのかが描かれ、手堅く伏線を回収しています。ハイライトとなるシーンはやはりラスト。息をのみました。
初めて観る方は、ぜひ、この映画の映像での「青」の使い方に着目して鑑賞してみてください。この映画にこめられたメッセージを受け取ることができると思います。
人生における忘れがたい一瞬一瞬を、繊細で美しい映像で切り取った名作でした。
コメントする