「月明かりを浴びて走り回ってると、黒人の子供が青く見える」ムーンライト shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
月明かりを浴びて走り回ってると、黒人の子供が青く見える
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映画「ムーンライト」(バリー・ジェンキンス監督)から。
う〜ん、評価が分かれるだろうなぁ、という感想で観終わった。
アメリカが抱える、人種差別や貧困、児童虐待、麻薬売買、
更には、LGBTなどの性的マイノリティなど、詰め込み過ぎという評価と、
何度か登場する「ムーンライト」(月明り)の場面に、黒人の主人公が、
暗闇、静けさの中で、きれいに浮かび上がってくる映像評価。
実は、作品の中で、こんな台詞がある。
「老女は俺をつかまえてこう言った。
「月明かりを浴びて走り回ってると、黒人の子供が青く見える、
ブルーだよ。お前をこう呼ぶ、ブルー。」
何気ないたとえ話かもしれないが、タイトルの「ムーンライト」を連想させる
言葉は、この「月明かり」しか出てこない。
またこの台詞の後「自分の道は自分で決めろ。周りに決めさせるな」と続く。
そのことを作品の軸に据えて、自分の行動を決めていったようにも見える。
構成を、1.リトル(少年期)、2.シャロン(思春期)、3.ブラック(青年期)と、
わざわざ3章に分けた理由を知りたい、とも思った。
アカデミー賞(2017年)、ゴールデングローブ賞(2017年)など、
輝やかしい賞を受賞した作品なのだけれど、平々凡々と暮らす、
日本人の私にとっては、なかなか難しい作品だったなぁ。
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