劇場公開日 2017年3月31日

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「グレープフルーツのような味わい」ムーンライト ぷー子の感動が冷めるまえに、映画感想さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0グレープフルーツのような味わい

2017年3月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

誰にも初恋ってあって、その初恋の人のことっていつまでも心に残っていると思う。
そんな淡い恋の思い出をよみがえらせてくれる映画だった。

思春期の男の子が、同級生の男の子に心惹かれる。
わけあって二人はすぐに離れ離れになってしまうのだけれど、主人公のシャロンは初恋の彼をずっと想い続ける。そんなお話。
げっ、げげげのゲイ話だ、ってここでみんな引かないで。
だって好きな人を忘れずに想い続けるっていう感情は、性別を問わず誰にでもあることだと思うので。
だから映画のなかにもすっと入っていけるのではないかと思う。

映画の構成は三部にわけられていて、それぞれのパートで主人公を演じる俳優も交代します。
ふつう一人くらい、あっちゃー、な俳優がいてもおかしくないんだけど、主人公役の三人ともみんないい演技をしていた。
子役を演じたアレックス・R・ヒバートも可愛らしくていい感じだった。
だけどその最初のパートがセンチメンタルに作られていて、そこが残念だったかなと思う。
でもこれは監督の仕業だから、アレック君には問題無し。

あとは主人公の大人役を演じたトレバンテ・ローズが、金歯をつけていけいけのドラック・ディーラーで現れる姿は観ていて面白かった。
生活の苦しさから彼はドラック・ディーラーの職についてしまいます。
街で彼を見かけたら視線を合わせないようにすすすっと横を早歩きしたくなるような男に成長してしまいます。
あれっ? 思春期のころに同性に向けられていた彼の感情は、若気の至りだったのかしらと思いながら映画を観続ける。
最後に主人公のシャロンは、ひょんなことから初恋の同級生と再会することになるのですが、あわわわわ、いったいどうなっちゃうのかしら、とちょっとサスペンスも味わえる映画。
最後のことは映画を観て知ってもらいたいのだけど、ぷー子にとっては満足のいく終わり方だったよ。

ぷー子の感動が冷めるまえに、映画感想
SASUKEさんのコメント
2017年4月9日

暗い映画だった
私は、映像も音楽も、ラ・ラランドの方が、断然良いと思いました
幸せなことに、まだ日本にはあれほど深刻な麻薬問題が、ないのであまり映画のストーリーに共感出来なかったのかも知れない
ナオミ・ハリスの 麻薬に溺れる母親の演技は、凄く真に迫っていて迫力があって良かったと思う
私も、この映画は、監督賞を取ったとしても、 作品賞では無いなぁって思いました

SASUKE