「元証券マンの野村が好演だった」アウトレイジ 最終章 mittyさんの映画レビュー(感想・評価)
元証券マンの野村が好演だった
アウトレイジシリーズ3作目にして、最終シリーズ。
北野ファンというわけではないのですが、これで最後となると、ちょっと名残惜しい感じです。3作続けて観たので、登場人物のつながりがだいたいわかりましたが、月日が経ってから観ると、「あれ?あの人はどの組だったかな?」と混乱するかもしれません。
前回ビヨンドでは、山王会VS花菱会の抗争後、大友はマル暴の片岡を殺害して、張(チャン)会長の庇護の下、韓国に渡り日本から離れていたが、韓国滞在中の花菱会の幹部・花田が張会長の手下を殺してしまい、怒りを燃やした大友が日本に戻ってくるのです。
3作目は、何故か、全体的に寂しさが漂っているように感じてなりませんでした。病み上がりの俳優さんが出ていたり、すでに亡くなった人が出演していたり、大友のあの最期があったりしたからか・・・?? でも、始まってまもなく、花田とのからみで、
「ナメてんじゃねえよ、バカヤロー」
が出てきてホッとしました。
「迷惑もハローワークもあるかい」
一呼吸ずれて意味を理解しましたが名言かもしれません。
花菱会長、野村の
「この車、防弾じゃねえのか」
も自分は面白かったです。
野村が誰からも指示されてなくて、空気読めない感じもおかしかったです。
「中田、てめえ、破門だ!」
それにしても、2作目ビヨンドで、大友は片岡を撃つつもりだったのか?
丸腰で葬式に出かけて、片岡に銃を渡され、それで撃ったわけですから、衝動的に怒りにまかせて殺してしまったようにも思えます。
そして、今作の最後で、張会長の側近、李(白竜)に銃を向けられますが、銃を突きつけられたから自分の命を絶つと決めたのか、それとも、最初からその予定だったのか・・・? 市川に「まだやることがあるから」と言い残して、木村を殺した鉄屑工場の工場長と工場作業員を撃ちに行き、それが最後の仕事だったようにも思えるので、自決は最初からもう心の中にあったのかもしれません。
張<チャン>グループ
会長・・・張<チャン>(金田時男)
側近・・・李<リ>(白竜)
側近・・・崔<チェ>(津田寛治)
- - - - - - - - - - - - - - - - - - -
大友(ビートたけし)
市川(大森南朋)
山王会
会長・・・白山(名高達男)
若頭・・・五味(光石研)
木村組組長・・・吉岡(池内博之)
花菱会
会長・・・野村(大杉漣)
若頭・・・西野(西田敏行)
若頭補佐・・・中田(塩見三省)
会長付若頭補佐・・・森島(岸部一徳)
直参幹部・・・花田(ピエール瀧)
花田の手下・・・円山(原田泰造)
警察
刑事・・・平山(中村育二)
刑事・・・繁田(松重豊)
パスポートの調達など、大友の細かいサポートをするゴンは川谷拓三の長男、仁科貴が演じていました。