バーチャル・レボリューションのレビュー・感想・評価
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現実逃避社会
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2047年のパリの近未来、街並みはさながらブレードランナーのような既視感満載。
面食らうのはプロットの設定、人々の75%がネットゲームのような仮想現実ゾーンに現実逃避しているという。
働きもせずどうやって生きているのかというと政府からベーシックインカムが払われているらしい。そんな世界ががどういう生産、経済システムで維持されているのかさっぱりわからないから世界観自体が呑み込みづらい。
仮想世界では何でもできるし現実との差は無い、脳内ホルモンの分泌も同様だと豪語しているが医学的に理解不能。劇中ででてきたのはまるで忍者のような扮装での殺し合いやレスビアン・プレーくらい、ディストピアものとしては珍しくも無いがもはや人間は闘争と快楽にのみ生きる下等生物に退化、アナーキーですね。
主人公ナッシュは陰ある私立探偵で仮想空間の運営会社シンタニスに雇われている。
仕事はサイバーテロを仕掛ける黒魔術師と呼ぶグループの調査と抹殺、サイバーテロと言っても殺すのはアバターだけでなくプレイヤー自体も殺すテロリスト、どうやら仮想世界自体を壊滅させ人々を現実に戻すことが目的らしい、手段は犯罪だが考えは理解できる。
調査を進めてゆくと悪は黒魔術師集団かシンタニス社か揺れるに揺れる、インターポールと呼んでいるサイバーポリスらしき連中も絡んでくるがこれまた企業にたかる汚職デカの臭いだし、民衆の選択は仮想現実に留まる方、黒魔術師グループは暴徒に殲滅させられる。主人公ナッシュも葛藤の末、仮想世界で生きてゆく・・。
昔流行ったノワール調の探偵ものとネット依存の高まる現代病を混ぜ込んだリブート狙いでしょうか。
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