「【鑑賞者を惑わす学園エンターテインメント】」帝一の國 芥さんの映画レビュー(感想・評価)
【鑑賞者を惑わす学園エンターテインメント】
まだ中学生の頃に一度鑑賞した事がありましたが、記憶に深く刻まれるような作品だったので、もう一度、今の感性で見直す為に、加入していないサブスクリプションに態々入り、鑑賞させて頂きました。
ここまで出来上がりが上品かつ、完璧な作品は他の邦画で見た事が無いです。素晴らしい出来栄えで、感動すら覚えます。
まずそもそものテーマが、誰もが経験した事のある学園での事。生徒会選挙です。それに命をかけていると言っても過言では無い程、熱が入っている主人公達。
一見、作品のテイストとしてはふざけている様にも感じ、コメディ色の強い作品ではあるものの、主人公達、ひいては役者様方の灼熱の演技が、鑑賞者をも真剣にさせます。
ですが、節々に感じられるコメディ、おふざけ。これが緊張を緩和している素晴らしいスパイスです。
ギャグ漫画、政治漫画、バトル漫画の枠を超越し、一切のカテゴライズも出来ないような物語の作り込み。
見ている側を飽きさせない怒涛の場面展開。なのに鑑賞者は置いてけぼりにされず、心地よいスピードに感じさせるように、鑑賞者をも世界観に引きずり込んでいます。
イケメンパラダイスのような役割分担にはなっていますが、彼らはイケメンの前に、実力のある素晴らしい役者さん達です。流行りの役者さん達まみれで敬遠されている方々がいるのであれば、騙されたと思って一口頬張ってみてください。気づいた時には腹が脹れています。
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