「タイトルなし(ネタバレ)」特捜部Q Pからのメッセージ ティム2さんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
シリーズ1、2、3と見て今作は
最後にちょっとくる…。
1作目の事件の前、そもそもカールは本題の事件の前に、自分のせいで同僚を亡くしたり寝たきりにしたりした責任を感じてる。
それがずっと響いてる。
1作目は助けられる。
2作目は助けられたと思ったのに、目の前で死んでしまう。それに2作目は途中に助けられるときを逃してて、見てる私があ〜となるんだから、彼は後悔しただろう。
インパクトがでかくて最後が印象に残るし決定打だけど、亡くなったのはキアステンだけではなく、双子の再捜査をお願いしに来た元刑事もだ。
彼は自責の念を感じることになる。また。
途中他にも亡くなる。事件を再捜査しなかったら亡くならなかった人もいるが、ほっといたら今後も被害者は出るからやらない訳にはいかないんだけど。
どこまで彼を苦しめるのかこのシリーズは…。
1作目の、応援を待たずに家へ突入したことから、ルールに厳密に安全第一になるかと思ったら逆で、
何としてでも助けるぞ!無理するぞ!になってる。
そこが魅力でもある。
そして、賢く経験もある刑事が、親身になって無理をしてくれなければ解決できないような事件たち。
どうすればいいのか…。
やっぱ犯罪率を下げて事件数を減らして、一つずつ解決する時間を確保しないと未解決が積み上がっていくよなと考えたり。
3作目の今作は、最初にカールが精神的に深刻なのがわかる。参っているが、助けたいという思いから捜査する。苦しそうなのがわかる。
犯罪映画やドラマを連続して見ただけで気分が沈むんだから、毎日向き合ってる警察の人は大変だろう。
宗教の話も出てきて、無宗教のカールの言ってることもわかるしアサドの言ってることもわかる。
無宗教のカールは信心深い人をバカにしてるところがあった。
アサドは信仰があるけど、盲信してる訳ではなくて、車の中での会話は分かるなと思った。
日本人もラッキーや奇跡や運命とか、幸運または不運を何かの力だってその時だけでも信じたり願ったり、都合よく使ってるところがあると思う。一応仏教の無宗教で無神論者だと思ってるけど、厳密には無神論者ではない感じ。
アサドの宗教観は現代的でバランスを取ってると思った。
無宗教以前にカールは相手への敬意が足りない、尊重してない描写が、過去にもちらほらあった。
無宗教ではなくカールの性格、カールの問題で、
アサドは相手に敬意を払ってて対比になってる。
刑事で凶悪犯罪を毎日見てて信心深い人いるのかな?
今回の犯人は目の前で殺すところを見せて、神は居ないと分からせようとしてたけど、それ日常的にすでに見てるよと。
最後感動した。バカにしてた宗教でも、信じてる人には慰めになる。
ポジティブな言葉は必要。
助かった子供たちの心が心配。
カールも今後心配。