ゴースト・イン・ザ・シェルのレビュー・感想・評価
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今さら視聴
オタクさん達が口を揃えてブーイングの模様で、気持ちはわかりますが、それ程酷いものでもなく、普通に料金分楽しめるエンタメ作品に仕上がっていたと思います。
思えば今作の原作にあたる劇場アニメ版や原作マンガは、いわゆる一般的な作劇の教科書的なラインから見ると逸脱甚だしいところも多く、しかしまたそこがマニアには受けていたポイントでもあったという変な作品だったわけです。
今作の作り方は、原作アニメに多大なリスペクトを捧げつつも、登場人物らの背景が理解出来るエピソードを用意したり、主人公の心情描写をちゃんとやるなど、王道ではあるわけで、エンタメ映画としてガッチリやってました。
で、それが結果良かったかというと、「また世の中にまあまあの映画が一本増えましたね」というだけのこと。
今作のリメイクにあたり、改変部分をホントにザックリいうならば、原作の「ネットが進化したら、世界や人はどのように変わっていくのか」という最大の魅力部分を大幅にカットして、主人公の自分探しに尺をあてています。
「人間の魂がネットと融合していく未来」というオチは無しです。「そんなモラルに反するような最期じゃあ中国の田舎の人には理解でけん」ということでしょうか。「すでにネットが一般化したご時世で、今さら古い原作通りにネット社会を描いてもねえ」ということなのでしょうか。
これは世界で売っていくエンタメ映画としては全く正しい。観客には主人公に感情移入してもらわんとね。だけどそれじゃ志の高い一級品にはならなかったりするのでした。
日本が誇るタイトルの一つがまた世界経済の中でスルッと消費されてしまいましたね、という印象です。
あ、アメリカでは大コケだそうで、これこそ最大の問題。当たらないエンタメに価値はありませんからね。
スカハの魅力が
人間を人間たらしめるものとは
スマートでカッコイイSF 映画
成功してる実写版映画ではないだろうか。画と物語が上手く噛み合っているように感じられる。アクションシーンは、観客を飽きさせない為ではなくストーリーの展開上必要な戦いが描かれる。
ミラとバトーの掘り下げもいい。“草薙素子”の名前がちゃんと出てくる辺り、本当は主人公の名前は原作どおりにしたかったのではないか。バトーは最初眼を義体化していない姿で登場する。ありがちな改変なのかと思ってしまう。しかし、そうではない。物語が進むと両目を負傷し、治療を受けてファンにお馴染みの姿になるのだ。そう来たか、とアレンジが利いている。
役者はスカーレット・ヨハンソンと北野“ビート”武以外が安っぽい。画面からオーラのなさが伝わってくる。
“ビート”は普段どおり滑舌が悪かった。しかし、雰囲気は抜群なので大した問題にはならない。
攻殼機動隊をスマートに吸収した映画なので、この作品を観て元になった押井守版などに興味をもつ人が増えるのではないだろうか。
全体的にアンバランス
士郎正宗ってすごいんだな
そんなに悪くないじゃん
評判が散々だったのでどうしようかとも思いましたが、攻殻好きとして見ないまま評価するのもあれなので見に行きました。結果、評判よりも断然よかったです。
ただ、原作とかの場面や設定をこういう風に使っているんだなみたいな感じの楽しみ方(今更原作を忘れて見れない・・・)だったので、攻殻知識のない人は特に最初のほう辛いかも。構成として盛り上がり始めるのが後のほうなので眠くなるかもしれません。
物語としては突飛でも難解でもなくむしろある意味シンプルなのは2時間で終えるにはこれくらいで正解かなと思います。攻殻の難解な部分出してきたら2時間で終わらないし絶対ついていけない人続出するので(個人的にも原作1巻とかのシンプルな攻殻が一番好き)。
とにかくタケシがあまりにもタケシで監督がタケシ好きすぎだろって思っちゃいますw
あと、あのアパートは実在するのかな、すごい面白い建物で写真撮りたくなる。
逆に原作読み直したくなった
超COOL‼
実写化への執念
ようやくレイトショーで見ました。
まず言いたいのは、よくぞここまでアニメの実写化に拘ったなというところ。オリジナルのゴーストインザシェルやイノセンスのあのシーンやこのシーンが見事に実写化されてます。この映画はドラゴンボールに代表される原作の枯渇故に日本のアニメを題材にして作ったハリウッド版映画と全く異なるアプローチで作られていますね。まさに俺が大好きなあのアニメのあの場面を実写化したい!って執念だけで一本の映画を作っちゃった感じです。確かに本作においては公安9課の位置付けが希薄だったり、バトーさんの役割がイマイチだったり、トグサの人間らしさが描かれてなかったりするわけなんですが、そんななことはある意味どうでもいいんです。川の上での光学迷彩の格闘シーンや戦車ぶっ壊して腕が千切れるシーンや、高層ビルから飛び降りるシーンを実写で撮りたかったんですよ。ワンコまで再現してますよ。そしてそれを見たかった私は大満足で、そういう意味でこの映画は大成功です。見ている間ニヤニヤが止まりませんでした。疑問としてなぜここにアウトレイジ的要素を入れようと思ったかwで、これは直接監督にお伺いしたい。
あと唯一の不満はスカヨハが若干猫背で姿勢が悪いってことくらいですかね。
とにかく実写化を実現した監督並びにスタッフの執念に敬意を評します。
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