「攻殻機動隊まで届いていないファンアート」ゴースト・イン・ザ・シェル ryukakさんの映画レビュー(感想・評価)
攻殻機動隊まで届いていないファンアート
原作を知ってるのと知らないので評価が大きく変わる作品。原作を知る身としては全く攻殻機動隊に至っていない。映像だけなら見る価値はある
攻殻機動隊は押井守が映画化し、それが大ヒットした為に、主人公の心情に重きを置く流れが根付いているが、原作ではそれは一面であり、サイバーパンクな近未来に起きうる社会構造の変化などが大きく扱われている。その結果、主人公の素子は人の身を超えていき、続編ではAIの身を更に超える事になる
原作の士郎正宗は同人出身な為、普通の漫画の描き方をしない。また、扱うテーマも、社会の行く末や人類の行く末のような、個人の情感や行く末よりも広い、社会問題やSF的問題を扱っている(特に最初に描かれたAppleSeedにそれが強い)
この作品は「ゴースト・イン・ザ・シェル」という押井守が映画化した題名を使っている。つまり、士郎正宗よりも押井守にリスペクトされていて、近未来の人にAIが融合されていく時代の心情の問題にフォーカスされている。攻殻機動隊という名はそういう時代において起きる社会的問題を解決する為に作られた部隊であり、そういう時代の中でも個の自立は達成されている精鋭を集めた部隊である。そういう意味で、この作品は攻殻機動隊という題名までも届かない
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