「あくまでファンタジー。壮大な歴史に隠された、哀しすぎる真実とは。」空海 KU-KAI 美しき王妃の謎 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
あくまでファンタジー。壮大な歴史に隠された、哀しすぎる真実とは。
【賛否両論チェック】
賛:若き空海と白楽天が、謎の死を遂げた楊貴妃の真実を少しずつ解き明かしていく様が、ミステリーとしては痛快。色合いの艶やかさも必見。
否:内容はほぼファンタジーで、いわゆる歴史モノではないので、史実の空海を期待して観ると、ガッカリしてしまうこと必至。グロシーンもあり。
まず内容としては、幻術が出てきたり妖猫が出てきたりと、ほぼほぼファンタジーなので、「空海の歴史モノ!」と思って期待して観ると、裏切られること請け合いです(笑)。なので、そこでそもそも好き嫌いはハッキリ分かれてしまうかと。
ただ一転、ファンタジーとして割り切って観ると、異国の地に降り立った若き日の天才・空海が、見たことすらない楊貴妃へと想いを馳せる若き日の白楽天と共に、その死の謎を徐々に紐解いていくという、良質な歴史ミステリーとして楽しめます。
特に回想シーンの色彩の艶やかさは必見です。唐の歴史を習っていないと、人名とかがこんがらがって難しいかも知れませんが、謎解きが好きな方には是非オススメです。
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