残像のレビュー・感想・評価
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閉じられていく世界
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かつては自らも革命を信じた事もある片足の老芸術家。全ての人々・職業がソ連の為の存在に塗り替えられていく中、芸術家としての矜持を曲げなかった為に仕事を失い、配給も受けられず画材さえ購入できなくなっていく。困窮し自分の求めるものと異なる絵を描くが、そこも解雇され、遂には結核で倒れて病院へ担ぎ込まれるという、救いのない状態。
自分は言われた事をしているだけで、何も悪くないという心を殺した人々によって世界が閉じていく。そんな人々が行きかう通りに面したショーウィンドウの中で、マネキンに埋もれて倒れ込む老芸術家の姿が全てを象徴する。
自分の表現したいことを表現できることは、何と尊い事なのだろうか
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