「コッコラのパン屋…の息子」オリ・マキの人生で最も幸せな日 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
コッコラのパン屋…の息子
1962年8月のフィンランドを舞台に、フェザー級タイトルを4回防衛中のアメリカ人チャンプとの世界戦を目指すボクサー、オリ・マキの心情をみせていく話。
フィンランドで行われる初の世界タイトル戦を前に、プロモーション活動への疲弊、減量苦に加えて、どうやら恋をしてしまった主人公という流れ。
全編モノクロフィルムに加えて、演出や展開も昔の作品の様な感じで、知らないとそう思う様なつくり。
もともと感情表現が豊かではない主人公で、大きな感情の波がある訳ではないけれど、恋愛に、環境に、苛立ちや焦りや不信感と閉塞感等々をみせていく。
練習や試合のボクシングシーンも勿論あるけれど、この作品でそれはメインではなくて、語るのはあくまでも感情の機微。
大きな盛り上がりがある訳ではないけれど、判りやすく、リアリティも感じられてなかなか面白かった。
コメントする