劇場公開日 2017年6月3日

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「まさかの予想通りの最後」武曲 MUKOKU SHさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0まさかの予想通りの最後

2017年6月10日
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鑑賞方法:映画館

単純

綾野剛の演技を凄いと捉えるか過剰と捉えるか、かなり難しいところ。
設定や筋などには大いに興味を覚えるけれど、絵とか演技が好きになれない。
前半は手持ちのカメラで過剰に駄目人間を捉えて、後半はそれを全く真逆にしているという意図は分かるけれど、それが果たして絵づくりに反映されているのか懐疑的。前後半の差を演技では明示できても、絵そのものでは表現できていなかったと感じた。
照明においても、工夫しているという意志は感じるけれど、表現としてはどうなのだろうという場面が散見された。
音の表現においても工夫というか気配りを感じた。題名に関連した語が含まれているだけあって、こだわり抜いたであろう音の表現には共感した。
全体的にレトロな印象。個人的な好みでいうと、嫌いな古臭さであったわけで、なかなか感情を投影させて見ることができなかった。後半に向かうほどに展開が読めて、終わりのカットはほぼ想像できた。想像できても、重要で最も拘らなければならないところ。しかし…
正直、あまりいい映画には感じなかったけれど、綾野剛には心からお疲れさまと言いたい。

SH